友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

楽しみな春、待ち遠しい

2012年03月28日 19時17分50秒 | Weblog

 昨日の様子から、今日の井戸掘りで水は出るだろうと、みんなその気になっていた。昨日の作業で地中に残してしまった、掘るための塩ビ管を引き上げることから始めたが、意外に簡単に抜くことができた。その隣に穴を空けて、もう一度挑戦である。順調に作業は進み、午前中に昨日の深さまで到達した。さらに2メートルを加えて、10メートルまで掘り進んだ。午後はこれに2メートル掘り進んだ。途中、雨に降られたこともあって一時作業を中断したけれど、この後はさらに2メートル加え、結局14メートルまで掘り進めた。しかし、水がある兆候はない。10メートル過ぎた辺りから、余りにも簡単に掘り進んでいくから不思議だった。

 水が出ない井戸掘りはどっと疲れる。おまけに今日は、途中で入れた吹管が外れてしまう最悪の事態になった。今日で終わるつもりだったから、がっかりした表情が目に見える。不機嫌になってしまう人さえいる。「よし、もう一度明日、挑戦だ」と長老が声を上げる。私はできる限り、重労働はしないようにしていたけれど、少ないメンバーでやっているからそんなに後ろ向きではいられなくて、つい手が出てしまう。すると、仲間のひとりが「やらなくてもいいから」と言ってくれる。皆さんのモチベーションが下がらないようにとだけに気を使う。

 丁度、2週間前の3月14日、ペースメーカーの植え込み手術を受けた。月曜日に診断だけ受けるつもりで出かけたところ、「今日から入院していただきます。明日、カテーテルを行い、結果が良ければ明後日、ペースメーカーを植え込みます」と医者は淡々と言う。私は「別に、めまいがすることも、気分が悪いこともありません。それでも手術ですか?」と聞いてみた。「脈拍が31しかありません。このままにしておけば、確実に心臓は止まります」と言う。そこまで言われたのでは受けるしかない。それで水曜日に手術を受け、その日から5日目の月曜日に退院となった。

 「何をしてもいいですよ。ただし、ペースメーカーがしっかり固定されるまで、1ヶ月くらいは左手を急激に上げたり、無理な力仕事はしないようにしてください。ペースメーカーのリード線が外れることがありますから」と医者はまた淡々と言う。シャワーは入院中からできたけれど、家でお風呂に入った時は、生きているのだと実感した。いつも自分では若いつもりでいたけれど、こうしてペースメーカーを植え込まなければならないのは、明らかに年老いた証拠である。ペースメーカー会社のパンフを読んでいたら、ペースメーカーの寿命は5年から10年とあった。「一生大丈夫ですよ」と人は言うけれど、5年から10年くらいで死ぬということなのだろう。

 そうと知ったら、できるだけ気になることは早めにやっておこうという気になった。「そんな井戸掘りなんかダメ」ではなく、普段と変わらないようにやっていきたい。「お酒も飲んでもかまいませんが、何でもそうですが、飲みすぎは身体によくありませんよ」と医者は言ってくれたのに、まだ口にしていない。4月1日のエイプリルフールに飲もうと思っているからだ。4月は「桜の宴」があり、我が家のチューリップが咲き揃えばワインパーティーがあるし、みんなで飲む機会も結構続く。楽しみな春、待ち遠しい。

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