友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

東京都知事選は何だったのか

2014年02月10日 19時41分04秒 | Weblog

 法事の後の宴席で、叔父の息子が「日本酒の熱燗でいいですか?」と聞く。本堂はすっかり冷え切っていた。日本料理には日本酒が合っている。冷えた身体には熱燗でと判断したのだろう。義弟がすぐ、「いいねえ」と答え、食欲のなかった私も、お酒だけでも飲んでみるかと思っていたから、「じゃあ、熱燗で」と続いた。運ばれてきた熱燗を一口飲んだ時、やはりまだ甘味は感じなかった。しかし、勧められるに従って飲むうちに、お酒が美味しくなり、食欲も湧いてきて、出された膳はほとんど食べた。

 家に帰ると酔いが回ってきたのか、眠くなり、フトンにもぐり込んで眠ってしまった。午後8時、東京都知事選の投票が締め切られる。するとNHKテレビに開票速報が流れ、「舛添要一氏の当選が確実」と報じられた。まだ、開票作業も行なわれていない。不思議な気がするけれど、出口調査を分析すると舛添氏の当選というわけだ。今回のように、舛添候補に細川候補や宇都宮候補よりも倍近く投票されているので、当選は間違いないと分析されたのだが、開票作業に入ってもいないのに当選が報じられ、選挙事務所で万歳三唱する姿を見せられるのも変な気がした。

 投票率は低かったし、細川・小泉コンビの「脱原発」は投票行為に大きく結びつかなかった。浮動票と思われる有権者の50%は棄権した。投票で政治が変わる期待感が薄らいだのだろう。年代別の投票率が分からないが、TBSテレビの分析では60代・70代は舛添氏、宇都宮氏、細川氏に投票し、20代・30代・40代は田母神氏に投票している。男女別では、女性は舛添氏、宇都宮氏で、男性は細川氏、田母神氏という。田母神候補が「組織もないのによく得票できた」と発言していたけれど、若い世代の男性が支持したわけで、私には恐い気がする。

 都知事選には16人が立候補した。供託金は300万円で、12人が有効投票総数の10分の1に満たなくて没収されるが、こういう人たちはどういうつもりで立候補したのだろう。IT関連企業の人が没収組だったか知らないが、IT選挙を訴える機会にはなっただろう。自分の政治主張を行なう場として、選挙は有効だ。けれども、議員選挙では政治は大きく変わらない。首長選挙では地方行政のささやかな変革は期待できる。市民と政治がピタリ同じ方向を向くことはないようだ。

コメント
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