自民党の厚生労働部会で、厚生労働省が取り組んでいる飲食店での喫煙禁止について、三原じゅん子議員の発言に対して大西英男議員が「ガン患者は働かなければいい」とヤジを飛ばした。ガン患者に対して国が全面的に生活を支援するならともかく、喫煙する店で働くな、喫煙する店に来るな、という意図のようだ。
「大西英男」と聞いて、この議員は以前もヤジを飛ばして謝罪したことを思い出した。確か少子化問題を取り上げていた女性議員に対して、「子どもを産まないとダメだ」とヤジった。子どもを産むか産まないかは個人的な問題であって、「子どもを産め」とヤジるのは、問題が違うということを理解できていない。
大西議員のプロフィールを見ると、23歳で政治家の秘書になっているから根っからの政治好きのようだ。29歳で東京都江戸川区議に初当選し、38歳で最年少議長に選出されている。これだけ政治家としてキャリアを積んできているのに、実は全くことの本質を勉強していない。大西議員の女性蔑視はぬぐい切れないものがある。
それでもなあーと、思うこともある。北朝鮮がまた弾道弾ミサイルを打ち上げた。安倍首相は「国際社会の平和的解決に向けた努力を踏みにじるもので、厳重に抗議し厳しく糾弾する」と言う。北朝鮮のミサイル開発を脅威と感じるのは、日本と韓国とアメリカで、中国は対アメリカに対する防波堤として北朝鮮は必要だが中国に逆らわないように手なずけたいはずだ。
核が平和のバランスをとっているから、どこの国も核保有国になりたがる。大学に入学したばかりの頃、高校の時の同級生がオルグに来た。「兵器を無くさなければ平和にならない」と私が言うと、彼は「兵器が悪いのではなく、誰が持つか」だと言う。北朝鮮が大国アメリカと対等に交渉するためには「核」は絶対に放棄できない。これを平和と私は思わない。