先日、井戸を掘った家主から「息子のところにも井戸を掘ってくれないか」と頼まれ、今日は朝から井戸掘りをする。息子さんの家は芝のあるかなり大きな家だが、井戸に指定された場所は北西のやや狭い場所だった。草が生えないようにシートが張られ、その上に白い小石が蒔かれていて、見た目にはいいが井戸掘りには大変だった。
まず、小石を集めて大きなバケツに移し、次にシートをめくって井戸の場所を探す。排水用の塩ビ管が地中にあるし、どういうものか分からない塩ビ管が交差するようにあるので、これらを避けて穴を掘らなくてはならない。「どこでもいい」と言う割には場所は限られている。しかも盛り土して家が建てられているが、盛り土には石や瓦やタイルなども混ざっている。
1メートルばかりの盛り土の部分をスコップで掘り進め、スコップが使えなくなったところからは手製の道具で掘り進める。畑の土と思われる層を掘り進めると次に砂の層になる。砂層だから当然水分が多い。水を含んだ砂層はかなり厚いようで今日は5メートル近くまで掘れたのにまだ砂層から抜けられない。砂の色が変わってくれば次の層も近い気がするが、午後5時を回ってしまったので、続きは明日することにして終わった。
先回から新しく友だちが参加してくれた。彼は商売をしているから、仕事のない時間だけの参加だが、何しろ一番年下の私が73歳の高齢者集団にとっては、私よりも8つも年下の若い力はありがたい。井戸掘りは肉体労働で体力勝負だが、とにかく焦らず根気強く単純な動作を続けなくてはならない。せっかちな人はすぐ道具や手法を取り換えようとするが、それは意外にも意味がない。我慢しながら続けることが一番の早道なのだ。
それにしてもやはり疲れた。暑さのせいもあるだろう。明日は曇り空になるという予報なので、作業にはちょうどよいだろう。明日は水が出ますようにと祈ろう。