風邪を引いたのか、花粉症なのか、朝からクシャミと鼻水が止まらない。おまけに涙も出て、頭はボーとしている。『同年の集い』の写真をプリントして、仕分け作業をしたが、どうにも能率が悪い。鼻をかみ過ぎて、鼻の周りが真っ赤になっている。これはも―、眠るしかない。
「エホバの証人」の女性がやって来て、「神の審判が近い」と言うので、「早く来た方がいい」と私が答えると、「神の存在を信じているのか」と問うので、「神はいる。だから、神の裁きは早く来て欲しい」と答えた。すると彼女は「神は」と語り出したので、「それはあなたが思い描いている神であって、神は人の認知で計れる存在ではないよ」と話す。
「そこまで分かっていて、どうして次にいかないかなあー」と彼女は言う。「そこがね、あなたは自分の尺度で神を考えているからだよ」と私が言い、「上がって、神学論争でもする?」と言ったので、不機嫌な顔で帰って行った。信仰は神と私の関係であって、これが信仰だと定義できるものではないだろう。
核兵器を開発し、地球温暖化をもたらし、人類史は最悪の事態へと向かっている。戦争の無い地域でも、子どもが虐殺されたり、些細なことから人を殺したり、とても人として教育を受けた人々の世界ではないようなことが起きている。物質的に豊かになれば、人々は愛し合って暮らしていける、そう信じたことは間違いだったのか。
この悲惨な状態そのものが神の裁きなのかも知れないが、出来ることならいっきに審判を下して欲しい。「ノアの箱舟」のように心清き者だけが生き残ればいいが、それでもまた残忍な歴史が繰り返されたから、生き残りなど無い方がよいのかも知れない。クシャミと鼻水さえ止めてくれれば、今の私はそれで充分だが。