やっぱり今年も「天の川」は見られない。織姫と彦星は「天の川」を渡り、1年に1度の逢瀬を楽しむことは出来るのだろうか。逢えばきっとしっかり抱き合い、1年分の「愛」を満たすことに夢中になるに違いない。1年に1度しか会えないとはなんと酷いことか。
いくら神様の裁きとはいえ、辛すぎる。若いふたりに神様は嫉妬したのではないかと疑ってしまう。けれど1年に1度でも、抱き合い「愛」を満たすことが出来るのは幸せだ。老人が3人、「最後の恋」に頑張ろうと誓ったが、まだ誰も成就していない。
考えてみれば当然だが、老人になると異性との出会いの機会が無い。SNSで知り合う男女もいるが、老人はガラ系のケイタイしか持っていない。異性の顔を思い浮かべても、知り合いしか出てこない。まさか、「お願いです。抱かせてください」などと言えば、ここに住んでいられなくなる。
織姫と彦星を羨ましく思いながら、やっぱり晴れた夜空になればいいと願う。こんな梅雨続きでは無理かと思っていたが、旧暦で今年の七夕は8月14日とある。昔の人は7月7日に「七夕」を行い、7日後に「盆」行事をしていたのだ。
我が家も子どもの頃、「盆」前後は嫁いだ叔母さんらが家に集まり、賑やかだったことを思い出す。可愛い従妹らと会えるのが楽しみでもあった。素敵な織姫はいつ現れるのだろう。
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