最近、すっかりアジア出張づいていたのは、実は意図的で(苦笑)、この歳になると時差ボケが辛いので、過去二回のアメリカ出張を部下に押し付けていましたし、欧州も(私自身の苦手意識から?か)なんとかく遠ざけていました。今回は逃れられず、西方向への時差がありますが、先週一週間、欧州に出張していました。まずはトルコ・イスタンブール訪問の印象です。
欧州出張・・・などと無造作に言いましたが、一般に調査会社などの統計資料で欧州・中東・アフリカをひとまとめにしてEMEA(Europe, Middle East and Africa)などと呼び、私の会社でも販売テリトリーはこの区分に沿っているように、トルコはもとより欧州ではなく、アジアと欧州のどちらのニオイをも感じさせつつ(言語的にはアジア系であり、政治・経済的には欧州寄りで、NATO加盟国であり、EU加盟も申請しているのはご存知の通り)、外務省の区分では中東に属します。歴史上、ギリシャやローマの文明が栄え、イスラム大国だったこともあり、その目に見えない資産は小さくないでしょうし、ISISの問題であらためて注目されたように、シリア、イラク、そしてイランとも国境を接し、現代の国際政治にあっても独自の外交を展開して隠然たる力をもつキーとなる国・・・などと想像するのですが、実際のところもそうなのでしょう。
成田からイスタンブールまで、アジアの東端(極東)から西端(極西)まで移動するのに要する時間は、実に13時間、ロシアから西南方向へ抜けるルートと、欧州から東南方向に抜けるルートの交差点という地政学的要衝にあって、イスラームの国でありながら世俗国家として発展・・・すなわち政治が宗教から分離されるなど、独特の立ち位置を見せます。現に空港やタクシーの中から流し見ただけですが、イスタンブールの街並みは、つい日本人が想像しがちな、モスクが独特の佇まいを見せるような中東的な印象はまるでなく、むしろ白とレンガ色が基調の整った街並みはアジア的でもあり欧州的(あるいは地中海的)ですらあります(それはイスタンブールがボスポラス海峡を越えた欧州側に位置しているせいかも知れません)。女性の衣装は、中東の民族衣装のように黒っぽいわけでもありませんし、マレーシアの民族衣装のように華やかなわけでもありません。
そうした異文化交流の現実を如実に感じさせたのが、今回利用したトルコ航空でした。初めての搭乗であり、しかも人質事件があって、土地柄、何かと心配されたのですが、同僚から航空会社の総合満足度ランキングで2013年度4位にランクされたと聞き、ちょっと期待していたところ、期待を十分に上回る内容でした。先ずは搭乗後、大き目のサイコロ大の餅状の菓子が一粒振る舞われます。ピスタッチオをこねてあって、歯ごたえが良く、甘さ控えめで意外に美味い。アジア系の航空会社ではよくピーナッツの袋が振舞われますが、こちらの方がなかなか洒落ていると思います。そして何より食事が美味い。アジアのテイストに、欧州の洗練が加わって、アメリカ系航空会社はもとより、コテコテのアジア系航空会社よりも、ずっと美味しく感じたほどです。世界三大料理などと言われるのは、日本人には余り実感が伴わないものですが、こと機内食に関しては伊達ではありません。さらに今どきエコノミー・クラスであるにも係らず歯磨きセット(アイマスク、靴下、耳栓、ハンドクリーム入り)が手渡されました。先々月、プライベートでマレーシアに遊びに行ったとき、利用したユナイテッドは、LCCでもないのに、アルコール類を有料にしていてガッカリしたばかりだったので、天国のようで、ビールに赤ワインと、存分に食事を楽しみました。どうやら人件費高騰の欧米を尻目に、アジア系(新興国)航空会社はコスト圧力のもとでもサービス競争にまだ余力があると見えます。
僅か一日の滞在で、相変わらず空港とホテルとオフィスの間をカンパニー・カーで移動するだけの出張でしたので、残念ながらこれ以上のネタがないのはなんとも寂しい限りです。日本では余り報道されることがない?のですが、土地柄、自爆テロは絶えないようで、イスタンブールでは1月にも二度あり、イスタンブール県は外務省によって黄色(要注意)にマーキングされ、会社の人事からもわざわざ連絡シートを書かされて注意喚起されていましたので、実のところ、無事、脱出できてちょっとホッとしたというのが偽ざるところでした。因みに、航空運賃を極力安くあげるため、金曜夜の帰国便もトルコ航空で、ロンドン発、真夜中にイスタンブールで日本行きに乗り換え、ロンドンのオフィスを出てから自宅に到着するまでドア・トゥ・ドアで実に23時間の長旅になり、トルコ航空のサービスを存分に楽しみました腰がイカレテしまいました(溜息)。
上の写真はホテルから見たイスタンブールの街並み。
欧州出張・・・などと無造作に言いましたが、一般に調査会社などの統計資料で欧州・中東・アフリカをひとまとめにしてEMEA(Europe, Middle East and Africa)などと呼び、私の会社でも販売テリトリーはこの区分に沿っているように、トルコはもとより欧州ではなく、アジアと欧州のどちらのニオイをも感じさせつつ(言語的にはアジア系であり、政治・経済的には欧州寄りで、NATO加盟国であり、EU加盟も申請しているのはご存知の通り)、外務省の区分では中東に属します。歴史上、ギリシャやローマの文明が栄え、イスラム大国だったこともあり、その目に見えない資産は小さくないでしょうし、ISISの問題であらためて注目されたように、シリア、イラク、そしてイランとも国境を接し、現代の国際政治にあっても独自の外交を展開して隠然たる力をもつキーとなる国・・・などと想像するのですが、実際のところもそうなのでしょう。
成田からイスタンブールまで、アジアの東端(極東)から西端(極西)まで移動するのに要する時間は、実に13時間、ロシアから西南方向へ抜けるルートと、欧州から東南方向に抜けるルートの交差点という地政学的要衝にあって、イスラームの国でありながら世俗国家として発展・・・すなわち政治が宗教から分離されるなど、独特の立ち位置を見せます。現に空港やタクシーの中から流し見ただけですが、イスタンブールの街並みは、つい日本人が想像しがちな、モスクが独特の佇まいを見せるような中東的な印象はまるでなく、むしろ白とレンガ色が基調の整った街並みはアジア的でもあり欧州的(あるいは地中海的)ですらあります(それはイスタンブールがボスポラス海峡を越えた欧州側に位置しているせいかも知れません)。女性の衣装は、中東の民族衣装のように黒っぽいわけでもありませんし、マレーシアの民族衣装のように華やかなわけでもありません。
そうした異文化交流の現実を如実に感じさせたのが、今回利用したトルコ航空でした。初めての搭乗であり、しかも人質事件があって、土地柄、何かと心配されたのですが、同僚から航空会社の総合満足度ランキングで2013年度4位にランクされたと聞き、ちょっと期待していたところ、期待を十分に上回る内容でした。先ずは搭乗後、大き目のサイコロ大の餅状の菓子が一粒振る舞われます。ピスタッチオをこねてあって、歯ごたえが良く、甘さ控えめで意外に美味い。アジア系の航空会社ではよくピーナッツの袋が振舞われますが、こちらの方がなかなか洒落ていると思います。そして何より食事が美味い。アジアのテイストに、欧州の洗練が加わって、アメリカ系航空会社はもとより、コテコテのアジア系航空会社よりも、ずっと美味しく感じたほどです。世界三大料理などと言われるのは、日本人には余り実感が伴わないものですが、こと機内食に関しては伊達ではありません。さらに今どきエコノミー・クラスであるにも係らず歯磨きセット(アイマスク、靴下、耳栓、ハンドクリーム入り)が手渡されました。先々月、プライベートでマレーシアに遊びに行ったとき、利用したユナイテッドは、LCCでもないのに、アルコール類を有料にしていてガッカリしたばかりだったので、天国のようで、ビールに赤ワインと、存分に食事を楽しみました。どうやら人件費高騰の欧米を尻目に、アジア系(新興国)航空会社はコスト圧力のもとでもサービス競争にまだ余力があると見えます。
僅か一日の滞在で、相変わらず空港とホテルとオフィスの間をカンパニー・カーで移動するだけの出張でしたので、残念ながらこれ以上のネタがないのはなんとも寂しい限りです。日本では余り報道されることがない?のですが、土地柄、自爆テロは絶えないようで、イスタンブールでは1月にも二度あり、イスタンブール県は外務省によって黄色(要注意)にマーキングされ、会社の人事からもわざわざ連絡シートを書かされて注意喚起されていましたので、実のところ、無事、脱出できてちょっとホッとしたというのが偽ざるところでした。因みに、航空運賃を極力安くあげるため、金曜夜の帰国便もトルコ航空で、ロンドン発、真夜中にイスタンブールで日本行きに乗り換え、ロンドンのオフィスを出てから自宅に到着するまでドア・トゥ・ドアで実に23時間の長旅になり、トルコ航空のサービスを存分に楽しみました腰がイカレテしまいました(溜息)。
上の写真はホテルから見たイスタンブールの街並み。