久しぶりの海外出張は、またしてもアジアだった。KL(マレーシア)とマニラ(フィリピン)である。先々週の水曜日に出発し、土曜夜には帰国していたが、その後、あほうは風邪をひかぬはずが、珍しく先週水曜日は早退するほど悪化し、その後、木・金曜日はガマンして通常勤務したものの、週末は再び動きたくなくて、二日とも一日中、横になってまさにノビていた(僅かに小説を三冊読破しただけ)。どうせ暫く自堕落な生活を送ってきたツケに遅れて見舞われただけなのだが。
先ずはKL編。
行きのフライトはJALだったが、マレーシア到着前、耳慣れないアナウンスがあった。タバコの広告がある雑誌の持ち込みは禁じられている、というのだ。ポルノは勿論、日本の週刊誌のグラビアでもダメなのは知っている。後で調べたら、マレーシア政府は既に2005年7月23日から、小売店でのタバコのロゴ掲示や関連広告の掲示を全面禁止していたようだ。そんなこともあったかなあ・・・当時と言えば、ちょうどマレーシア駐在が決まり、家族ともども着任したばかりの頃だ。それ以来、何度、KLIA(KL Int’l Airport)に降り立ったか知れないが、このようなアナウンスはついぞ聞いたことがなかった。もしかしたら、政府が真面目に取り組んで(なんて言い方は妙だが、法令があっても運用が緩いこと、もっと言うと、敢えて取り締まらないことは、マレーシアはじめ東南アジア諸国ではザラにあることだ、そしてその陰で、取り締まりと見せかけて賄賂を受け取る口実にしたりする・・・いや、まあ、どこの国とは言わないけれど・・・)、実際に空港で日本人がらみの没収騒ぎでもあったのかも知れない。
この、法令があっても運用が緩いというのは、中国も概してそのように映る。しかし中国の怖いところは、緩いと思って油断していると、ささっと“刀を抜く”ことがあることだろう。そうなると、法令だけは結構しっかり作り込んであるから、途端にタテマエで動き始める彼の国では、うまく袖の下でごまかせればいいが、さもなくば豚小屋行きだ。
閑話休題。
現地人同僚によると、マレーシアでもポケモンGOは人気のようだ。リオ・オリンピックでは、金メダルになかなか手が届かないと悔しそうである。こうして見ると、マレーシアは、勿論、敬虔なムスリム国でありつつ、政治的には世俗主義で、かつて東南アジア経済の優等生と言われて、今なおシンガポールに次ぐ先進国予備軍であり、中所得国の罠に陥って久しく停滞しているが、私たちに価値観が近く、このままトルコのような揺り戻しがないことを祈るばかりだ。
たった丸一日の滞在で、到着した夜は久しぶりにニョニャ料理(と名がつくが、その実、ナシゴレンやナシレマといった屋台料理そのもの)を食べ、翌日昼は現地人同僚たちとテーブルを囲んで飲茶を食し、心残りはバクテー(肉骨茶)にありつけなかったことか(因みにその夜はマニラ行きマレーシア航空の機内食で、ちょっとしょぼい)。相変わらず空港とホテルとオフィスを往復するだけの、味も素っ気もない旅である。
先ずはKL編。
行きのフライトはJALだったが、マレーシア到着前、耳慣れないアナウンスがあった。タバコの広告がある雑誌の持ち込みは禁じられている、というのだ。ポルノは勿論、日本の週刊誌のグラビアでもダメなのは知っている。後で調べたら、マレーシア政府は既に2005年7月23日から、小売店でのタバコのロゴ掲示や関連広告の掲示を全面禁止していたようだ。そんなこともあったかなあ・・・当時と言えば、ちょうどマレーシア駐在が決まり、家族ともども着任したばかりの頃だ。それ以来、何度、KLIA(KL Int’l Airport)に降り立ったか知れないが、このようなアナウンスはついぞ聞いたことがなかった。もしかしたら、政府が真面目に取り組んで(なんて言い方は妙だが、法令があっても運用が緩いこと、もっと言うと、敢えて取り締まらないことは、マレーシアはじめ東南アジア諸国ではザラにあることだ、そしてその陰で、取り締まりと見せかけて賄賂を受け取る口実にしたりする・・・いや、まあ、どこの国とは言わないけれど・・・)、実際に空港で日本人がらみの没収騒ぎでもあったのかも知れない。
この、法令があっても運用が緩いというのは、中国も概してそのように映る。しかし中国の怖いところは、緩いと思って油断していると、ささっと“刀を抜く”ことがあることだろう。そうなると、法令だけは結構しっかり作り込んであるから、途端にタテマエで動き始める彼の国では、うまく袖の下でごまかせればいいが、さもなくば豚小屋行きだ。
閑話休題。
現地人同僚によると、マレーシアでもポケモンGOは人気のようだ。リオ・オリンピックでは、金メダルになかなか手が届かないと悔しそうである。こうして見ると、マレーシアは、勿論、敬虔なムスリム国でありつつ、政治的には世俗主義で、かつて東南アジア経済の優等生と言われて、今なおシンガポールに次ぐ先進国予備軍であり、中所得国の罠に陥って久しく停滞しているが、私たちに価値観が近く、このままトルコのような揺り戻しがないことを祈るばかりだ。
たった丸一日の滞在で、到着した夜は久しぶりにニョニャ料理(と名がつくが、その実、ナシゴレンやナシレマといった屋台料理そのもの)を食べ、翌日昼は現地人同僚たちとテーブルを囲んで飲茶を食し、心残りはバクテー(肉骨茶)にありつけなかったことか(因みにその夜はマニラ行きマレーシア航空の機内食で、ちょっとしょぼい)。相変わらず空港とホテルとオフィスを往復するだけの、味も素っ気もない旅である。