マリナーズは今日、登録枠28名を発表し、マイナー契約でキャンプに招待していたイチローと正式に19年目のメジャー契約を結んだ。年俸は昨年と同額の75万ドルだそうだ(8千万円強)。
そのイチローは今日の開幕戦に「9番・右翼」で先発出場し、昨年5月2日以来の公式戦復帰を果たした。MLB公式サイトによると、45歳149日での開幕スタメンはメジャー歴代7位、野手としては歴代2位、外野手としては最年長だという。3月1日を最後にオープン戦24打席連続無安打、打率・065(31打数2安打)と、不本意なまま臨んだレギュラー・シーズンだったが、第一打席は二飛、第二打席は四球と、今日も快音は響かなかった。
* * *
話を、17・18の両日に行われた「2019 MGM MLB 開幕戦プレシーズンゲーム」に戻す。巨人との練習二試合でともに「9番・右翼」で先発出場したイチローは、「大好きな日本でプレーすることで気持ちも変わるし、自分の持てる技術を見せたい」と胸の内を明かしたが、(上述の通り)二試合とも3打数無安打に終わった。
しかし守備では二試合ともそれなりに見せ場があった。初戦の初回、一死後、坂本勇人のライトへの飛球を背走しながらランニング・キャッチし、最後は右翼フェンスに軽くぶつかりながらボールは離さず、何事もなかったかのようにクールな表情のイチローらしいプレイだった。第二戦では三回、無死二塁で、田中俊太の右飛をキャッチすると、三塁手のヒ―リーにノーバウンドで矢のような送球・・・イチローの代名詞とも言うべきレーザービームで、二塁走者ゲレーロを累上に釘付けにして、スタンドは大歓声に包まれ、敵軍の巨人・原監督も思わず拍手を送るほどの強肩ぶりは健在だった。
その原監督は「久しぶりに会いましたけど、体形が変わらず、あの年齢の中でも守備力、走力ともに衰えていないところに彼のすごさを感じますね」と感服されていたようだが、ユニフォームで良く分からないが足腰の肉付きがよくないように私には見えた。さすがにちょっと痩せたのではないかと思う。初戦の日曜日はそのイチローをテレビ観戦し、一挙手一投足に思わず涙してしまった(苦笑)。私を含め、東京ドームの観衆も茶の間のファンも、イチローが日本でプレーする姿を見るのはこれが最後、見納めになるかも知れないという思いを多かれ少なかれ抱いていたことだろう。
それだけに、観衆のイチローへの声援は「ハンパなかった」(と今風に 笑) それを察したのか、イチローも、「まぁでもいい雰囲気でしたよ、球場はね。東京のファンは品があるねぇ。東京のファンは凄い品がある。(10時の開場と同時に多くのファンが来場し)びっくりしましたよね」「まぁでも今日しか来られない人がたくさんいたと思うし、結果出したかったね。でもいい雰囲気。凄くいい感じです。感激しました」と語り、最後に「いい、すごくいい。東京のファン最高」と話を締めくくったという。イチロー・シンパのディー・ゴードンは、大観衆の反応に感銘を受けた様子で、「凄かった! 彼が成し遂げてきたことの全てがあれだけの応援に値するということ。ともにプレーをした選手の中で最も素晴らしい選手の一人」と称え、今季インディアンスから加入したエンカ―ナシオンも、「イチローは楽しんでたね。日本のファンの反応はものすごく印象的だった。信じ難いほど凄かった!」と驚きを隠せなかったようだ。
インタビューでのイチロー節も健在だった。時差ぼけ対策を聞かれて、「時差は19年でも慣れない。記者からの質問にも慣れず、アメリカ人のいいかげんさにも慣れていない」・・・イチローらしいひねった反応だ(笑) しかし、自分でいつ引退するときだと分かるかと問われて、「いつかは僕にも分からない」と答えつつ、「2012年にトレードされて、その後は毎日その日を懸命に生きてきた。厳しい世界なのでいつチームからそういう通達がくるか分からない日々を過ごしてきた。そして今日ここにいる状態ということ」・・・いつもはビッグ・マウス気味のイチローでも勝負の世界で年齢と戦い続ける本音はそういうものだったのかと、思わずホロリとした。7年ぶりの日本でのプレーを「(自身への)大変大きなギフト。どの一瞬も大切にして、一瞬、一瞬を刻み込みたい」と抱負を語ったのも、覚悟して臨んでいるのを感じて、つい湿っぽくなる。
昨日のアサ芸プラスにスポーツライター友成那智氏のコメントが出ていた。「昨季は試合前の打撃練習には参加はしていましたが、やはり試合勘は別物、実戦に出続けないと養えない。もちろん不調の原因には、肉体的な衰えもあるでしょう。スイングスピードが遅ければ、当然155キロのスピードボールには対応できません。反応速度や、動体視力も落ちてきている。残念ながら、現時点ではメジャーのレベルに達していないと言わざるを得ません」・・・そんなことは分かっている。日本での興業でスタメン出場もご褒美だと分かっている。それでも、イチローなら奇跡を起こしてくれるかも知れない・・・明日は一本が出ることを期待しつつ・・・。
そのイチローは今日の開幕戦に「9番・右翼」で先発出場し、昨年5月2日以来の公式戦復帰を果たした。MLB公式サイトによると、45歳149日での開幕スタメンはメジャー歴代7位、野手としては歴代2位、外野手としては最年長だという。3月1日を最後にオープン戦24打席連続無安打、打率・065(31打数2安打)と、不本意なまま臨んだレギュラー・シーズンだったが、第一打席は二飛、第二打席は四球と、今日も快音は響かなかった。
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話を、17・18の両日に行われた「2019 MGM MLB 開幕戦プレシーズンゲーム」に戻す。巨人との練習二試合でともに「9番・右翼」で先発出場したイチローは、「大好きな日本でプレーすることで気持ちも変わるし、自分の持てる技術を見せたい」と胸の内を明かしたが、(上述の通り)二試合とも3打数無安打に終わった。
しかし守備では二試合ともそれなりに見せ場があった。初戦の初回、一死後、坂本勇人のライトへの飛球を背走しながらランニング・キャッチし、最後は右翼フェンスに軽くぶつかりながらボールは離さず、何事もなかったかのようにクールな表情のイチローらしいプレイだった。第二戦では三回、無死二塁で、田中俊太の右飛をキャッチすると、三塁手のヒ―リーにノーバウンドで矢のような送球・・・イチローの代名詞とも言うべきレーザービームで、二塁走者ゲレーロを累上に釘付けにして、スタンドは大歓声に包まれ、敵軍の巨人・原監督も思わず拍手を送るほどの強肩ぶりは健在だった。
その原監督は「久しぶりに会いましたけど、体形が変わらず、あの年齢の中でも守備力、走力ともに衰えていないところに彼のすごさを感じますね」と感服されていたようだが、ユニフォームで良く分からないが足腰の肉付きがよくないように私には見えた。さすがにちょっと痩せたのではないかと思う。初戦の日曜日はそのイチローをテレビ観戦し、一挙手一投足に思わず涙してしまった(苦笑)。私を含め、東京ドームの観衆も茶の間のファンも、イチローが日本でプレーする姿を見るのはこれが最後、見納めになるかも知れないという思いを多かれ少なかれ抱いていたことだろう。
それだけに、観衆のイチローへの声援は「ハンパなかった」(と今風に 笑) それを察したのか、イチローも、「まぁでもいい雰囲気でしたよ、球場はね。東京のファンは品があるねぇ。東京のファンは凄い品がある。(10時の開場と同時に多くのファンが来場し)びっくりしましたよね」「まぁでも今日しか来られない人がたくさんいたと思うし、結果出したかったね。でもいい雰囲気。凄くいい感じです。感激しました」と語り、最後に「いい、すごくいい。東京のファン最高」と話を締めくくったという。イチロー・シンパのディー・ゴードンは、大観衆の反応に感銘を受けた様子で、「凄かった! 彼が成し遂げてきたことの全てがあれだけの応援に値するということ。ともにプレーをした選手の中で最も素晴らしい選手の一人」と称え、今季インディアンスから加入したエンカ―ナシオンも、「イチローは楽しんでたね。日本のファンの反応はものすごく印象的だった。信じ難いほど凄かった!」と驚きを隠せなかったようだ。
インタビューでのイチロー節も健在だった。時差ぼけ対策を聞かれて、「時差は19年でも慣れない。記者からの質問にも慣れず、アメリカ人のいいかげんさにも慣れていない」・・・イチローらしいひねった反応だ(笑) しかし、自分でいつ引退するときだと分かるかと問われて、「いつかは僕にも分からない」と答えつつ、「2012年にトレードされて、その後は毎日その日を懸命に生きてきた。厳しい世界なのでいつチームからそういう通達がくるか分からない日々を過ごしてきた。そして今日ここにいる状態ということ」・・・いつもはビッグ・マウス気味のイチローでも勝負の世界で年齢と戦い続ける本音はそういうものだったのかと、思わずホロリとした。7年ぶりの日本でのプレーを「(自身への)大変大きなギフト。どの一瞬も大切にして、一瞬、一瞬を刻み込みたい」と抱負を語ったのも、覚悟して臨んでいるのを感じて、つい湿っぽくなる。
昨日のアサ芸プラスにスポーツライター友成那智氏のコメントが出ていた。「昨季は試合前の打撃練習には参加はしていましたが、やはり試合勘は別物、実戦に出続けないと養えない。もちろん不調の原因には、肉体的な衰えもあるでしょう。スイングスピードが遅ければ、当然155キロのスピードボールには対応できません。反応速度や、動体視力も落ちてきている。残念ながら、現時点ではメジャーのレベルに達していないと言わざるを得ません」・・・そんなことは分かっている。日本での興業でスタメン出場もご褒美だと分かっている。それでも、イチローなら奇跡を起こしてくれるかも知れない・・・明日は一本が出ることを期待しつつ・・・。