2020年以来4年ぶり8度目のワールド・チャンピオンに輝いたドジャースが今日、本拠地ロサンゼルスで優勝パレードを実施した。前回20年はコロナ禍で行われなかったので、1988年以来、実に36年ぶりのパレードとなり、ロサンゼルス市警の推計で約22万5千人の観衆が集まったという。余りに多くて、バスに同乗していたデコピンはいつもより緊張し、目を丸くしていた(笑)。デコピンのパパは、途中、勢い余って左手を掲げて大きく振り、肩を痛めていたことを思い出したのか、顔をしかめる場面もあった。
今シーズンは、幕開けの感動冷めやらぬ中、通訳のスキャンダルに見舞われ、どうなることかと心配したが、最高の形で締め括ることが出来た。スポーツ・メディアのオプタ・スタッツは自社Xで、「メジャーリーグの歴史において、シーズン50本塁打を打ったことのある選手は30人以上、シーズン50盗塁を記録した選手は200人以上、MVP受賞経験者は150人以上、ワールドシリーズを制したことのある選手は1500人以上」と過去の偉業を書き連ねた上で、「4つ全て(同じシーズンかどうかは関係なく)を成し遂げた唯一の選手 ショウヘイ・オオタニ」と紹介、「オオタニは2024年に全てを成し遂げた(彼がMVPを受賞すると想定)」と(気が早いことだが)称えたそうだ。ついでに、今年、トリプルスリーも達成した。
高校時代に曼荼羅の中央に掲げた大目標は、「ドラフトでプロ野球8球団から1位指名を受ける」ことで、その実現のため「体づくり」「メンタル」「変化球」など8つの中目標を設定し、「食事 夜7杯 朝3杯」「仲間を思いやる心」「遅く落差のあるカーブ」など、8つの小目標を立てた。高校生から見える世界はそんなものだろう。メジャーに渡るとき、目標は上書きされ、野球中心のストイックな生活を続けて、30歳にして、新たな夢を実現した。
パレード後のドジャースタジアムでの祝賀会では、この一年の成長を示すように、簡単ながらしっかり英語でスピーチした。「This is so special moment for me. I’m so honored to be here and to be part of this team. Congratulations, Los Angeles. Thank you fans.」 その後、大谷に無理やり引っ張り出されてマイクを握った山本由伸は、「Thank you, fans.」と大谷の最後のフレーズを繰り返し、会場を盛り上げた。
多くを成し遂げた一年だったが、ワールドシリーズでの活躍には心残りがあるだろう。しかも来年は二刀流で臨むことになる。野球の神様は、大谷の活躍に終わりをなかなか許さないようだ。