かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

いよいよ始動!

2014年04月30日 19時48分14秒 | みゆみゆとの生活
6月下旬に退院できる。

そうちゃんが、帰ってくる

うれしいうれしい、ドクターの言葉でした。
10か月。長かったです。
そうちゃん、ほんとに頑張った。

病院のケースワーカーさんが、そうちゃんがこれから行く特別支援学校側や県教委・市教委などと連絡調整を取ってくれ、
とりあえず、学籍を、5月26日付で特別支援学校に移すことが決まったそうです。
学籍を移してから、いろいろな調整を行い、実際には6月下旬に退院するという流れになるそうな。

まずは、連休明けに関係者が集まって、病院で会議が開かれるそうです。
病院側は、ドクター、病棟スタッフ、ケースワーカー、分校の先生。
受け入れ側は、特別支援学校の関係者(担任の先生や部主事あたりかな?)、市教委、市役所(社会福祉課?)など。

何せそうちゃんの入院している病院は、高速飛ばしても片道1時間半弱。
渋滞するときは片道2時間以上かかるところです。
電車だと、往復4時間・・・。
しかも、なんべんも言うけど、最後の電車は単線・ワンマンですから。

その道のりを、そうちゃんのために往復してくださる皆様方に、深く感謝いたします

会議では、そうちゃんの特性・必要な配慮・有効な手立てなど、日常の関わりについて、
病院で現在実施していることをお話していただけるようです。
心強いです。

入院して、そうちゃんは落ち着いた部分もあるけど、変わらないところもあります。
特に食事は、相変わらず手づかみが中心でギュウギュウ口に詰め込み、離席したり食べ物を下に落としたりすることも多く、全介助が必要です。

その話が出た時に、ドクターが、
「親御さんが期待されるようには、改善しなかった点もあって、そこは申し訳ないです。」と言われました。
そこで私はこう答えました。
「先生、私たちはこの子を育てていて、頭のどこかで、親の育て方が悪かったんじゃないか、そのせいでこの子はこうなっちゃったんじゃないかと思ってしまうことがありました。
半年間、病院にお預けをして、これだけしっかり見て頂いて、それでも変わらない部分があるというのは・・・
元々この子がこういう子なのかな、仕方ないのかな、と思えて、少し気持ちが楽になります。」
そしたら先生、
「そう思っていただいていいと思います。この年まで、この子をご家庭で育ててこられたことは、よくやってこられたなと・・・。並みでないご苦労があったことと思います。」と言って下さいました。

涙が出そうでした。
私たちの気持ちをわかってくれる人が、ここにもいる、と。


さて。
とうとう退院の見込みが立ちました。
今日は早速、夏休みの預け先の手配のために、児童デイの事業所に一本電話し、児童クラブにごあいさつに行きました。
どちらも、そうちゃんが帰ってくることを喜んでくれ、あたたかい言葉を掛けて下さって、うれしかったです
夜には市教委から電話がありました。
明日は病院からも電話があるはず。

これから、忙しくなりそうです。
たくさんの人の助けを借りて、また地域で子育てしていくために。
慎重に、できる限りの準備をして、そうちゃんを迎えたいと思います。
あと2ヶ月。
そうちゃーん

ドクター解説、そうちゃんのお薬

2014年04月30日 18時45分02秒 | みゆみゆとの生活
そうちゃんの面会の後は、ドクターとの面談。
これまでの治療経過とこれからの見込みについて、お話して頂きました。

まずはお薬の件。

少し私から説明をします。

そうちゃんは、入院前、3種類の薬を飲んでいました。
1.向精神薬 リスパダール
2.ADHD治療薬 コンサータ
3.睡眠剤 ベンザリン

量や種類が本当にこれでそうちゃんに合っているのか、親として、とても不安でした。
何せ、2歳から飲んでいるので、よくわからない、というのが現状で。
薬を飲んでいても、強く多動や衝動性、不眠、自傷多害などの症状が激しく出ていて、
効いてるとは思えない、とも思ったし、飲んでも飲まなくても一緒なら薬をやめたい、と思うこともありました。

でも、精神科の薬は微妙なもので、人によって適正量も種類も様々です。
そうちゃんは敏感で、少しでも量を減らしたり増やしたり調整をすると、2週間は大暴れ。
家庭で様子を見ながら思い切った投薬をするのは、とても難しいという現状がありました。
24時間観察してもらえ、一貫した対応をしてもらえるところで、薬の調整もしてもらいたい。
というのが、入院を決意したひとつの理由でした。

さて、ドクターのお話。(かなり専門的ですのでナナメ読みして下さい

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

1.向精神薬
セロクエルを飲ませましたが、身体に合わなかったのですぐに中止しました。
その後、エビリファイを試しました。
昼間の眠さを減らすという意味で、悪くはありませんでしたが、落ち着きのなさが残り、効き目としては今ひとつでした。
現在、セレネースに変更し、様子を見ています。
古くから使われている実績のある薬です。エビリファイよりは鎮静作用の強いお薬です。
セレネースが合わなければ、リスパダールに戻します。

2.ADHD治療薬
コンサータが合っているようなので、このまま続けます。

3.抗てんかん剤
入院後、てんかん発作があり、脳波異常も出たため、てんかん治療薬が必要です。
デパケンか、イーケプラかで検討中です。
今はイーケプラを飲んでもらっています。
イーケプラは、比較的新しい薬です。

4.睡眠剤
そうちゃんは、早朝覚醒があり、安定した睡眠を確保するのがとても難しいお子さんです。
夜、暗かったり、一人で布団の中にいるということに、不安が強く、そのために睡眠が浅くなった時に覚醒してしまうようです。
重い布団にして安心させる、ぬいぐるみや抱き枕を置く、などの対応もしていますが、
お薬の力も借りてしっかり睡眠を取ることは、そうちゃんの一日を安定させる意味で、必要なことだと考えます。
フェノバルビタール、コントミン、ヒルナミンなどを試しました。
自閉症の子で時々よく効く、ロゼリムを試しましたが、そうちゃんには今ひとつでした。
ベンザリンと同じ系統の薬の、ロヒプノールを、今飲ませて様子を見ています。
寝付きの悪さと早朝覚醒の両方があるので、2種類のお薬を併用することになりそうです。

結論。
リスパダール+デパケンか、セレネース+イーケプラになりそう。
加えて、コンサータと、眠剤を2種類。これはまだ未定。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

はああー。難し。
ダンディなおひげのドクター、どんどん話されるのでメモ取るのが大変です。
いっぱいカタカナ出てくるし。
「ベンゾジアゼピン系の薬が・・・」とか、一般人(みゆちち)にはキビシイかと
私は、より細かく説明して頂けて安心しましたが。

もちろん病院は、薬の調整だけをしているわけではなく、同時に生活訓練や療育、身体を使わせることなど、総合的に見て下さっています。
面会室にそうちゃんの名前が書いた机があって、「ここで担当が個別療育をやっています」と言われ、丁寧に関わっていただいてることを嬉しく思いました。

たくさんのお薬の名前が出ると、それの作用・副作用と戦うそうちゃんを思い心配になりますが、
先生とスタッフさんを信じてお任せするしかないです。

入院当初は、半年以内に帰せるつもりだったのが、やはり段々とそうちゃんも「地」が出てきて、時間がかかってしまいました、と言われました。

退院は、6月下旬ごろ、とのことでした。

続く・・・



ニコニコの面会

2014年04月30日 08時25分10秒 | みゆみゆとの生活
そうちゃんの面会に行ってきました。
夫と私の顔を見て、家のことを思い出したのか、ご希望のスケジュールを言っていました。

「ムーミン みるぅ?」
「じびかの くすりやさん いくよぉ?」
「とこやさん?」

でも、ほんとは帰れないことはわかっているそうちゃん。
ダメとわかっていても、「一応言ってみる」だけ。
こういう時は、「もしかして、聞いてもらえるかもしれないもんねー」ってな感じに、ニコニコ笑っています。
確信犯なそうちゃんです。
帰りたいアピールをする言葉とは裏腹に、席を立つこともなく、きちんとお座りできていました。

病棟職員さんが「今日の予定」をメモに書いたものを見せると、そうちゃん、それをひとつひとつ指しながら、読み上げてくれました。

「1、ぱずる 2、おやつ 3、てあそび 4、えほん 5、おしまい」
そして20分に設定されたタイマーを押し、面会はスタートしました。

アンパンマンのパズルをやってから、お待ちかねの「おやつタイム」。
持参したいちごとみかんを、おいしそうに食べました。
どんどん口に入れてしまうので、「お口空っぽになってからね。」と止めながら食べさせました。

まだ口に入ってるのに、
「おくち からっぽ なったよぉー
と小声でささやきながら、次を食べようとするのが、相変わらずかわいい。
持っていった「トーマス」の絵本を指さしながら、わざと違うキャラクターの名前を言ってケラケラ笑いながらみゆちちの顔を見るのも、そうちゃんらしい、お決まりの関わりで。

なんだか体温が高めで、風邪気味な感じはしたけど、
いつものそうちゃんらしさが随所に見られて、安心しました

タイマーが鳴ると、寂しいくらいあっさりと、
「おとうさん、ばいばい おかあさん、ばいばい」と手を振り、
もうこちらをちらりとも見ることなく、病棟へ戻って行きました。
「また今度来るね」と声を掛けたのは、そうちゃんに届いたかな?
いつも別れはキュンとします。

さてさて、そうちゃんの面会のあと、主治医からの経過説明がありまして。
こちらが本題です。
また後で書きます。
とりあえず、小学校の読み聞かせボランティアサークルに行ってきまーす。