かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

なぜ脱走するのか

2020年12月12日 21時00分22秒 | みゆみゆとの生活
なぜ脱走するのか?
どこに行こうとしてるのか?

よく聞かれる。
けど、答えは本人に聞いてください、が結論。
多分そこがハッキリわかるならもう少し予防的対策ができると思う。

「ビデオやさん いくよ?」
「キウイたべたら いけません!」
こんな呟きをしてる時は、目的が定まってることもある。
そういう時は対策が可能。
気持ちを違う方に向けるとか、カギを確認し直しておくとか、出かける用事があれば二人体制にするとか。

昨日の朝のように突発的な衝動によるものは、予測が大変難しい。
「ドアが開くことがわかり、出ていきたいスイッチが入った」
「外に出たら嬉しくなって走っちゃった」
「後ろから家族が追いかけてくるのでスピードを上げた」
というところか。

成功してしまうと、何度でも同じことをしようとする。
悪いこととはわかってるのよね。
「はしっていかんよ?」と自分でも繰り返し言うし。
けど、いいとか悪いとか、叱られて悲しいとかは関係なく、その瞬間の衝動なんだろなと思う。
本人だって人を困らせようとしてるわけじゃない。
どうにもならない何かによって、彼は走り出すんだろう。
だから誤学習されて困る経験はさせないように気を付けなきゃ。

どうやらそうちゃんは、新しいカギの仕組みに気付きはじめている。
サブキーをちょっとの間でも抜き忘れていないか、玄関の横を通る度に横目で確認しているようだ。
かしこいな~。。。

テンション高めは続いていて、今日も晩ごはんの間中ニコニコで叫び続けていた。
「◯っちゃんち いくよ?」
「行かないよ」「行くよ」どちらを返しても無反応で同じ言葉が続く。
私の服の首元をつかんで言い続けてくるのでご飯食べにくい。
「また今度ね」と言ってみたら、「そうだよねぇ~」と答えてくれて、声が止まった。
おお。これが切りスイッチでしたか。
とはいえ3秒後にはまた始まったのですが。
30分続いた、「◯っちゃんち!」の絶叫。
ちなみに「◯っちゃん」は親戚のおじさん(もうすぐ還暦)。
ほとんど行ったことない家なのだけどねー。

摩訶不思議が多すぎる。
寝る前には、ウソのように穏やかになって、
ニッコリ「おかあさん おやすみなさい」。
かわいいな。
全てを相殺する笑顔だ。
これだからそうちゃんの母はやめられない。