前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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出来レースでの原発再稼働なんて許されません!

2014年01月21日 | Weblog
 昨日は街頭宣伝、地域訪問、共産党の会議で党大会決定の討議など、事務作業で資料づくり・・・・

 いよいよ「出来レース」での原発再稼働がすすめられようとしていることを産経が報道しています。

 しかし、赤旗報道にあるように「10日付で指摘したように、原発の重大事故対策を評価するに当たって規制委は、事業者が提出した結果をチェックする独自の解析(クロスチェック解析)を実施していないことも分かっています。規制委の事務方である規制庁の担当者は、「審査を淡々と続けるだけ」と説明し、審査終了時期について言及しません。それなのに更田氏が審査終了時期や、規制委の判断を超える、その先の再稼働に言及するのは、規制当局の発言とは思えません」。

 福島原発事故の被災者救済にもまともに取り組まないまま、おなじリスクを負う軽水炉型原発を付け刃の対策で再稼働することは許されません。



■産経・・・新基準の適合性審査 6原発10基、合格へ 春に第1号 夏の再稼働、現実味
   産経新聞 1月20日(月)7時55分配信

 原発の再稼働に向けて、新規制基準の適合性審査を申請した9原発16基のうち、先行して申請があった6原発10基が審査に合格する見通しになったことが19日、原子力規制委員会などへの取材で分かった。早ければ今春には“合格第1号”が出るという。関西電力大飯原発(福井県)が昨年9月に停止して以来、「原発稼働ゼロ」が続いてきたが、ようやく再稼働への道筋が見えてきた。(原子力取材班)

 規制委関係者によると、審査合格の見通しが立ったのは、北海道電力泊3号機▽関電大飯3、4号機(福井県)▽同高浜3、4号機(同)▽四国電力伊方3号機(愛媛県)▽九州電力玄海3、4号機(佐賀県)▽同川内1、2号機(鹿児島県)。

 関係者は「不合格になる原子炉はないだろう」との見解を明らかにした。

 規制委は昨年7月の新規制基準施行後、今月17日までに計69回の審査会合を開いた。半年を目安としていた審査期間は延びているが、提出が遅れていた申請資料が昨年末までに、事業者から続々と提出された。

 当初、審査で最も先行していたのは、事故時の前線基地となる「緊急時対策所」を唯一完備していた伊方原発。しかし、斜面が多いという立地条件の下、電源車やポンプ車など可搬設備の運用に難点が生じているため、玄海と川内が先頭集団に変わったという。

 高浜や大飯についても、規制委の更田(ふけた)豊志委員が今月実施した現地調査後、「設備や施設に関する指摘はほぼ終えている。(先行する原発に)かなり近づいてきた。(夏の再稼働は)不可能な目標ではない」と話すなど審査が進む。

 一方で、泊1、2号機は申請の不備で審査保留。重要設備の運用で地元との調整に難がある東京電力柏崎刈羽6、7号機(新潟県)も、審査が事実上ストップした。中国電力島根2号機や東北電力女川2号機(宮城県)は昨年末に申請され、審査は始まったばかりだ。

 審査終了後も、地元の同意を得る必要があり、再稼働にはなおクリアすべき課題が残るが、電力需要が高まる夏に複数原発の再稼働が現実味を帯びてきた。


■赤旗・・・“夏までには審査終える”   原発「合格」に“お墨付き”

規制委 更田委員が異例発言

  原子力規制委員の更田(ふけた)豊志委員が、今月8~9日の関西電力高浜、大飯原発現地調査後の会見で「(高浜原発の夏までの再稼働は)不可能ではないだろう」「夏にまだ(両原発の)審査をやっていることにはならない」などと発言しました。更田氏は、原発再稼働の前提となる新基準適合性審査で、重大事故対策や火災対策などを担当する委員で、再稼働の見通しや審査の終了時期などに言及するのは異例です。

 更田氏の発言は、現地調査前日に関西電力の八木誠社長が、夏までに再稼働を目指す方針を明らかにしたことについて問われて、答えたものです。

独自解析なし

 審査会合は21日の開催で70回目になります。同氏は夏までの審査終了を示唆しましたが、そもそも審査には厳格さと慎重さが求められています。

 しかし、本紙が10日付で指摘したように、原発の重大事故対策を評価するに当たって規制委は、事業者が提出した結果をチェックする独自の解析(クロスチェック解析)を実施していないことも分かっています。

 規制委の事務方である規制庁の担当者は、「審査を淡々と続けるだけ」と説明し、審査終了時期について言及しません。それなのに更田氏が審査終了時期や、規制委の判断を超える、その先の再稼働に言及するのは、規制当局の発言とは思えません。

 更田氏はさらに、新基準が施行された昨年7月に審査の申請がされた北海道電力泊3号機、関西電力の大飯3、4号機と高浜3、4号機、四国電力伊方3号機、九州電力川内1・2号機と玄海3、4号機の名前を挙げて、審査の進捗(しんちょく)に大きな差はないとした上で、「いずれも(原子炉が)比較的新しく、条件がいい。(新基準に)不適合ではじかれる炉は想像できない」と、審査途上にもかかわらず事実上の「合格」お墨付きを与える発言をしています。

 現在行われている審査は、原発の設備・機器に関するいわば「上もの」が更田委員、地震・津波など基盤部分にあたるものが島崎邦彦委員長代理の担当になっています。審査に当たるチームも別です。

 地震・津波の審査で、想定される地震の最大の揺れや津波の高さが確定しないと、「上もの」のさまざまな対策も決定できません。

 更田氏は、夏までの審査終了の前提として「地震・津波の議論が収束すること」をあげて、地震・津波の審査をせかせるようなことまでいっています。

歓迎するのは

 いずれにしても、審査終了時期や「不適合はない」などの発言を歓迎しているのは、再稼働を急ぐ電力会社でしょう。

 「世界一厳しい基準」を自負する規制委が、手抜き審査にもつながりかねない、審査の出口の見通しについて軽々に語るべきではありません。

更田委員の発言

「審査で不合格は現実的ではない」

 ・(高浜・大飯原発について)夏にまだ審査をやっているということにはならないだろう

 ・(昨年7月に再稼働申請された)大飯、高浜、玄海、川内、泊、伊方がプラント審査で不合格という状況は現実的ではない

 ・(島崎邦彦委員長代理が担当する)地震・津波での議論が収束しなければ、夏までの審査終了は、おぼつかなくなる

 ・機器の構造計算書、強度計算書の確認は、従来は半年はかかった。私たちは突貫工事でやるが、いいかげんな確認をするわけにはいかないから、1カ月程度はかかる