東京の友人Oさんから、ワードのファイルがいくつかメールで送られてきた。彼が書いているエッセイの原稿である。ある程度書き溜めたところで、不定期に送ってくれる。毎回読むのを楽しみにしている。
建築家、デザイナー、マーケター、プロジェクマネジャー、様々な呼び方があろうが、本人は自身の肩書きを「戦略家」としている。クライアント企業と手を組み、インディペンデント・コントラクターとして様々のプロジェクトを成功に導く男。
「リゾートタイム」というタイトルのエッセイに、特に惹かれた。
あるリゾート候補地の山岳エリアの調査で、「雪で閉ざされない期間」、「雨の降らない日」、「気温が15度を下回らない日」、「日中」と条件を絞っていくと、実は年間の13%しかリゾートとして使えない。そこで逆に、ロストする87%のうち、多くを占める夜の時間を有効に使えるような過ごし方を提案する。「夏の夜のナイトピクニック」、「星空を眺める」、「雪景色鑑賞」など。視覚情報が薄くなる分、他の感覚を鋭敏にするような工夫をするのだと言う。なるほど、まさに「陰影礼賛」。こんな発想、Oさんならではだろう。
相場の格言で「人の行く裏に道あり、花の山」というのがある。彼の考え方に触れるといつもそれを思い出す。「逆張りの美学」と言ったところか。
そして私も、ビール片手に彼のエッセイを読みながら、秋の夜長を一人楽しんでいるのだ。
建築家、デザイナー、マーケター、プロジェクマネジャー、様々な呼び方があろうが、本人は自身の肩書きを「戦略家」としている。クライアント企業と手を組み、インディペンデント・コントラクターとして様々のプロジェクトを成功に導く男。
「リゾートタイム」というタイトルのエッセイに、特に惹かれた。
あるリゾート候補地の山岳エリアの調査で、「雪で閉ざされない期間」、「雨の降らない日」、「気温が15度を下回らない日」、「日中」と条件を絞っていくと、実は年間の13%しかリゾートとして使えない。そこで逆に、ロストする87%のうち、多くを占める夜の時間を有効に使えるような過ごし方を提案する。「夏の夜のナイトピクニック」、「星空を眺める」、「雪景色鑑賞」など。視覚情報が薄くなる分、他の感覚を鋭敏にするような工夫をするのだと言う。なるほど、まさに「陰影礼賛」。こんな発想、Oさんならではだろう。
相場の格言で「人の行く裏に道あり、花の山」というのがある。彼の考え方に触れるといつもそれを思い出す。「逆張りの美学」と言ったところか。
そして私も、ビール片手に彼のエッセイを読みながら、秋の夜長を一人楽しんでいるのだ。