『サムスンの決定はなぜ世界一速いのか』(吉川良三著、角川oneテーマ21)を読む。
母国にパナソニックやソニーといった世界の一流メーカーを擁する日本人の感覚からすれば、サムスンなんてアジアの二流メーカーという印象は未だに拭えないが、世界シェアで同社がトップに立つ製品は、薄型テレビを始め20品目を超える。
筆者は日立製作所出身でCADの専門家。94年から10年間、サムスン電子の常務としてCAD/CAMを中心とした開発革新業務を推進してきた。93年から始まったイ・ゴンヒ会長の大改革「フランクフルト宣言」および、それ以降の同社の改革と成長が描かれている。
・日本がいまだに生産拠点としてしか見ていない新興国を「巨大市場」ととらえるマーケティング戦略
・基礎技術よりも、「技術をいかに速く上手く製品に活かしていくか」に主眼を置いた開発体制
・顧客ニーズに細かくマッチングさせる多品種少量生産の仕組み
・グローバル市場で戦うための人材を育成する研修・教育体制
などが紹介されている。
新書のボリュームゆえ、表層的なことしか書かれていないのかもしれないが、同社のことをあまり知らない私にとっては、どれも新鮮な内容である。
母国にパナソニックやソニーといった世界の一流メーカーを擁する日本人の感覚からすれば、サムスンなんてアジアの二流メーカーという印象は未だに拭えないが、世界シェアで同社がトップに立つ製品は、薄型テレビを始め20品目を超える。
筆者は日立製作所出身でCADの専門家。94年から10年間、サムスン電子の常務としてCAD/CAMを中心とした開発革新業務を推進してきた。93年から始まったイ・ゴンヒ会長の大改革「フランクフルト宣言」および、それ以降の同社の改革と成長が描かれている。
・日本がいまだに生産拠点としてしか見ていない新興国を「巨大市場」ととらえるマーケティング戦略
・基礎技術よりも、「技術をいかに速く上手く製品に活かしていくか」に主眼を置いた開発体制
・顧客ニーズに細かくマッチングさせる多品種少量生産の仕組み
・グローバル市場で戦うための人材を育成する研修・教育体制
などが紹介されている。
新書のボリュームゆえ、表層的なことしか書かれていないのかもしれないが、同社のことをあまり知らない私にとっては、どれも新鮮な内容である。