『WORK SHIFT~孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>~』(リンダ・グラットン著、プレジデント社)を読む。
ロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラットン教授の世界的ベストセラー初の翻訳。中身は、情報感度の高い人なら、おおむね日頃感じているような内容だが、よく整理されている。これからの働き方について色々と考えさせられる。
【メモ】
1.未来の世界を形づくる5つの要因と32の現象
*向こう数十年の世界を形づくる5つの要因と、それに伴い起こりうる32の現象は以下のとおり。
<要因1.テクノロジーの進化>
1) テクノロジーが飛躍的に発展する
2) 世界の50億人がインターネットで結ばれる
3) 地球上のいたるところで「クラウド」を利用できるようになる
4) 生産性が向上し続ける
5) 「ソーシャルな」参加が活発になる
6) 知識のデジタル化が進む
7) メガ企業とミニ起業家が台頭する
8) バーチャル空間で働き、「アバター」を利用することが当たり前になる
9) 「人工知能アシスタント」が普及する
10) テクノロジーが人間の労働者に取って代わる
<要因2.グローバル化の進展>
11) 24時間・週7日休まないグローバルな世界が出現した
12) 新興国が台頭した
13) 中国とインドの経済が目覚しく成長した
14) 倹約型イノベーションの道が開けた
15) 新たな人材排出大国が登場しつつある
16) 世界中で都市化が進行する
17) バブルの形成と崩壊が繰り返される
18) 世界のさまざまな地域に貧困層が出現する
<要因3.人口構成の変化と長寿化>
19) Y世代の影響力が拡大する
20) 寿命が長くなる
21) ベビーブーム世代の一部が貧しい老後を迎える
22) 国境を越えた移住が活発になる
<要因4.社会の変化>
23) 家族のあり方が変わる
24) 自分を見つめ直す人が増える
25) 女性の力が強くなる
26) バランス重視の行き方を選ぶ男性が増える
27) 大企業や政府に対する不信感が強まる
28) 幸福感が弱まる
29) 余暇時間が増える
<要因5.エネルギー・環境問題の深刻化>
30) エネルギー価格が上昇する
31) 環境上の惨事が原因で住居を追われる人が現れる
32) 持続可能性を重んじる文化が形成されはじめる
2.起こりうる2種類のシナリオ
*上記の要因と現象から、未来の働き方は暗いシナリオと明るいシナリオ、どちらも起こりうる。
<「漫然と迎える未来」の暗い現実>
・いつも時間に追われ続ける未来 ― 3分刻みの世界がやって来る
・孤独にさいなまれる未来 ― 人とのつながりが断ち切られる
・繁栄から締め出される未来 ― 貧しい貧困層が生まれる
<「主体的に築く未来」の明るい日々>
・コ・クリエーションの未来 ― みんなの力で大きな仕事をやり遂げる
・積極的に社会と関わる未来 ― 共感とバランスのある人生を送る
・ミニ起業家が活躍する未来 ― 創造的な人生を切り開く
3.明るい未来のために、働き方を<シフト>する
*明るい未来のために、われわれは従来の働き方を見直し、以下の3通りにシフトすべきである。
<第1のシフト>
・広く浅い知識を持つのではなく、いくつかの専門技能を連続的に習得していかなければならない。そのために必要な資本は、知的資本である。
[高い価値を持つ専門技能の三条件]
・その専門技能は、価値を生み出せるか?
・その専門技能には、希少性があるか?
・その専門技能は、まねされにくいか?
[今後有望な4つの専門技能]
・生命科学・健康関連
・再生エネルギー関連
・創造性・イノベーション関連
・コーチング・ケア関連
<第2のシフト>
・孤独に競争するのではなく、ほかの人たちとつながり合ってイノベーションを成し遂げることを目指す姿勢に転換する必要がある。そのために必要な資本は、人間関係資本である。
[未来に必要となる三種類の人的ネットワーク]
・ポッセ(頼りになる同士):
専門技能や知識がある程度重なり合った、声をかければすぐ力になってくれる少人数の同士
・ビッグアイデア・クラウド:
自分の人的ネットワークの外縁部にいる、自分と違うタイプの大人数のつながり
・自己再生のコミュニティ(支えと安らぎの人間関係):
現実の世界で頻繁に会い、食事したり、プライベートを語り合ったり、くつろいだ時間を過ごせる仲間たち
<第3のシフト>
・際限ない消費に終始する生活を脱却し、情熱を持って何かを生み出す生活に転換する必要がある。そのために必要な資本は、情緒的資本である。
以上
ロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラットン教授の世界的ベストセラー初の翻訳。中身は、情報感度の高い人なら、おおむね日頃感じているような内容だが、よく整理されている。これからの働き方について色々と考えさせられる。
【メモ】
1.未来の世界を形づくる5つの要因と32の現象
*向こう数十年の世界を形づくる5つの要因と、それに伴い起こりうる32の現象は以下のとおり。
<要因1.テクノロジーの進化>
1) テクノロジーが飛躍的に発展する
2) 世界の50億人がインターネットで結ばれる
3) 地球上のいたるところで「クラウド」を利用できるようになる
4) 生産性が向上し続ける
5) 「ソーシャルな」参加が活発になる
6) 知識のデジタル化が進む
7) メガ企業とミニ起業家が台頭する
8) バーチャル空間で働き、「アバター」を利用することが当たり前になる
9) 「人工知能アシスタント」が普及する
10) テクノロジーが人間の労働者に取って代わる
<要因2.グローバル化の進展>
11) 24時間・週7日休まないグローバルな世界が出現した
12) 新興国が台頭した
13) 中国とインドの経済が目覚しく成長した
14) 倹約型イノベーションの道が開けた
15) 新たな人材排出大国が登場しつつある
16) 世界中で都市化が進行する
17) バブルの形成と崩壊が繰り返される
18) 世界のさまざまな地域に貧困層が出現する
<要因3.人口構成の変化と長寿化>
19) Y世代の影響力が拡大する
20) 寿命が長くなる
21) ベビーブーム世代の一部が貧しい老後を迎える
22) 国境を越えた移住が活発になる
<要因4.社会の変化>
23) 家族のあり方が変わる
24) 自分を見つめ直す人が増える
25) 女性の力が強くなる
26) バランス重視の行き方を選ぶ男性が増える
27) 大企業や政府に対する不信感が強まる
28) 幸福感が弱まる
29) 余暇時間が増える
<要因5.エネルギー・環境問題の深刻化>
30) エネルギー価格が上昇する
31) 環境上の惨事が原因で住居を追われる人が現れる
32) 持続可能性を重んじる文化が形成されはじめる
2.起こりうる2種類のシナリオ
*上記の要因と現象から、未来の働き方は暗いシナリオと明るいシナリオ、どちらも起こりうる。
<「漫然と迎える未来」の暗い現実>
・いつも時間に追われ続ける未来 ― 3分刻みの世界がやって来る
・孤独にさいなまれる未来 ― 人とのつながりが断ち切られる
・繁栄から締め出される未来 ― 貧しい貧困層が生まれる
<「主体的に築く未来」の明るい日々>
・コ・クリエーションの未来 ― みんなの力で大きな仕事をやり遂げる
・積極的に社会と関わる未来 ― 共感とバランスのある人生を送る
・ミニ起業家が活躍する未来 ― 創造的な人生を切り開く
3.明るい未来のために、働き方を<シフト>する
*明るい未来のために、われわれは従来の働き方を見直し、以下の3通りにシフトすべきである。
<第1のシフト>
・広く浅い知識を持つのではなく、いくつかの専門技能を連続的に習得していかなければならない。そのために必要な資本は、知的資本である。
[高い価値を持つ専門技能の三条件]
・その専門技能は、価値を生み出せるか?
・その専門技能には、希少性があるか?
・その専門技能は、まねされにくいか?
[今後有望な4つの専門技能]
・生命科学・健康関連
・再生エネルギー関連
・創造性・イノベーション関連
・コーチング・ケア関連
<第2のシフト>
・孤独に競争するのではなく、ほかの人たちとつながり合ってイノベーションを成し遂げることを目指す姿勢に転換する必要がある。そのために必要な資本は、人間関係資本である。
[未来に必要となる三種類の人的ネットワーク]
・ポッセ(頼りになる同士):
専門技能や知識がある程度重なり合った、声をかければすぐ力になってくれる少人数の同士
・ビッグアイデア・クラウド:
自分の人的ネットワークの外縁部にいる、自分と違うタイプの大人数のつながり
・自己再生のコミュニティ(支えと安らぎの人間関係):
現実の世界で頻繁に会い、食事したり、プライベートを語り合ったり、くつろいだ時間を過ごせる仲間たち
<第3のシフト>
・際限ない消費に終始する生活を脱却し、情熱を持って何かを生み出す生活に転換する必要がある。そのために必要な資本は、情緒的資本である。
以上