立体「U8」搭載車がどれだけのパフォーマンスを
見せてくれるか興味深々のお方も多いだろう。
ただ、ここでは走りの凄さとかを敢えて強調するつもりはない。
そのような走りを堪能したいのならば、高排気量で足回りを固めた
スポーツカーがいいに決まっているからである。
「U8」効果というのはそのようなメカニカルチューンドの走りとは
作動次元が違うのである。
その違いを言葉で的確に表現するのは難しいが、
メカニカルチューンがGや横G、空力抵抗に逆らって力ずくで
コントロールしていくのに較べ、
「U8」効果の場合はその車の「場」に働く重力や空力抵抗などを
何割か軽減消滅させているとしか思えない挙動や乗車体感を
感じるのである。
これはなかなか言葉に説明できない部分があるが、
このような操縦感覚がもたらされるのは「立体U8」が関与する
車体空間そのものが地上の物理学法則から切り離されて
「独立空間体」に変容せしめられているからではないかと
考えられる。
走りの極限をメカニカルチューンで追求すればエンジンを
高出力化し、ボデイ剛性を高め足回りを強化していくことになる。
この方法だと過剰な装備のために駆動系と制御系の不自然な
動きの鬩ぎ合いの中で妥協点を探すことになる。
しかし、Gや横G空力の応力は取り残されるので、車体を軋ませ
搭乗者の身体には大きな反動を与えることになる。
(巷の感覚ではそれも含めたスピード感&操作性能を満喫する
ということなのだろう)
「U8」操縦はそのような「スピード感&操作性」とは性質が
全く異なるということがすでにおわかりの方も多いと思う。
なかなか長時間ドライブの時間が取れず、細かい検証は
さらに次の機会にしたいが、
19日搭載直後1時間ほど走りまわって岩崎さんに
ご報告した時の「抜粋」を以下に載せます。
(ただし、その後の体感感覚は若干変化(進化)している。)
「…(略)…
(U8シールだけでは)カーブを曲がる時の感覚がイマイチ
掴みにくかった点が格段に変わりました。
カーブが予測通りスパッとクリア出来る
(横Gもさほど感じない)ので、これには驚嘆しました。
まさに車全体が「異次元体」となって周囲の物理抵抗を
「対消滅」させながら移動している感覚ですね。
(書いていて、自分でも言葉の根拠は良くはわからないのですが、
ニュアンスだけは伝わるかと…)
平坦路でも少々の上り勾配でもアクセルペダルに
足を置いているだけの感じでスピードが乗っていく感覚。
うっかりすると制限速度をあっという間に超えてしまいますね。
ゆるい峠道で後ろの車が気になりアクセル踏み込んでみたら、
今までクリア出来なかったカーブが面白いように
決まってしまって後ろの車はついて来れないようでした。
何だかスポーツカーにでも乗っているような気分を
久々に味わいました。
…(略)。」