亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

まだ下向きモメンタム

2005年07月27日 23時55分35秒 | 金融市場の話題
GMがGMAC(General Motors Acceptance)の売却を発表へ?ドル箱子会社を手放してもキャッシュが必要なほど弱っているのか?・・・・結局この噂は、GMAC保有の自動車ローン債権をバンカメに売却という話だった。5年間で550億ドル(約6兆円)のローン債権を売却し、借入金の返済に充てるという。FED(米連銀)の引締め策で短期金利が上昇し利幅が縮小していることもあるが、これまでの(トヨタなどに比較して)金融依存のツケが回ってきたということだと思う。格下げで調達金利が上がり、この個別事由でさらに採算悪化が見込まれる前に売却ということではないか。総額3000億ドル(日本円にして約33兆円!!)もの有利子負債のうち9割近くが金融事業とされる企業群が、格付けをジャンクに落とされたのではそりゃ困るだろう。WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)が伝えるところによると、例の従業員向け割引制度を適用した値引き販売を8月1日で終了するという。大幅値引きで予想以上に在庫が履け注目されたものの、結局薄利多売で利益に結びつかなかったキャンペーンだ。今ではフォードやダイムラーまで真似をしているが、どうもこのままでは2006年モデルも店頭の割引価格から客との交渉によってさらに値引き販売を迫られる状勢に危機感を持ったらしい。ならば事前に値引き幅を大きくした価格を提示し、店頭でのさらなる値引き要請には応じないという作戦のようだが、一度渡ってしまった“河”を今さら後戻りできるものなのか。
巨像が右往左往しているように見えるのだが、その結果は時間の経過とともに明らかになるだろう。やはり貧すれば鈍するという経路をたどっているように見える。確かに地力はあるので直ぐにどうのこうのはないが、下りのベクトルの方向を変えられないでいるのは確かだろう。
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