さて目先に迫っているとされるECBの追加緩和策とFRBの利上げという米欧両中銀の初の逆向き政策を巡り、市場ではドル高が進んでいる。週明け23日にはドル指数が一時100ポイントに乗せ今年の3月以来8ヵ月ぶりの高値となった。これ以上となると2003年に遡る。その中でコモディティ全般の下げが続いている。
今週はThanks-givingの休暇に入るが、その前に手仕舞いとばかりに売り急ぐ動きも多いのだろう。今年はこのタイミングに米国の金融政策の転換点が重なったこともある。CRB指数は週明けも183ポイント台と2003年以来の安値圏にある。最近プラチナを評して“もうは、まだなり”と底打ちは先としたが、CRBも同じ。少なくとも今週いっぱいは続きそうだ。
このコモディティ安の背景になっているドル高だが、それ自体が米国経済にとっての引き締め要因として作用しているのも見逃せない。(データ収集会社)マークイットが発表した製造業購買担当者景気指数PMIは、52.60と市場予想の53.9を下回った。好悪(拡大、縮小)の分岐点 お50を上回っているからいいものの、利上げ局面といえばもっと数字に力強さが出ている局面でのこと。いまは違う。それでも利上げに向かわざるを得ないFRBの苦しい事情。
先週末、そして週明け23日とFRBのタルーロ理事が、ふたたび利上げに対する慎重論を訴えている。もともと金融規制などの分野をカバーする理事なんだが、それだけになお注意を向けたくなる。
先週は平日の中野サンプラザでのセミナー、また週末土曜日の大阪でのセミナーに参加いただいた皆様、ありがとうございました。
アメリカは景気が良くて去年とは様変わりですよ、と旅行した友人から聞いたけど、引き締めすぎにならないと良いのですが…世界中つながっているから無関心ではいられないです。
今や、中央銀行が投資銀行状態なんだなあ、と思いながら帰りました。
ちょっと変な感想ですいません。
告知べたといいますか、自己顕示欲が強いほうではないもので・・・。
おっしゃるとおり中銀も変わりました。今や日本株の最大株主がかつての日本生命ではなく日本銀行という時代です。