今夜は日本時間の深夜1時30分からイエレン議長の講演がフィラデルフィアである。今週はとりたてて主要指標の発表があるわけではなく、後半に中国関係の指標発表がある程度。したがって週初のこの講演がまさにビッグイベントに。おまけに雇用統計の結果が結果だっただけに、余計にそうなったというわけ。
そもそも日本時間の5月17日の早朝5時過ぎ(ワシントン16日夕刻)に急に発表された時には、日程設定から明らかに5月の雇用統計を受け、しかも翌週がFOMCにつき公の発言などエクスポージャーを控える「ブラックアウト期間」の直前であることから考えて、7月に動くつもりなのかな・・・と思っていた。なぜ7月と思ったのか?
まず指摘されているように翌週6月23日にはEU離脱を巡る英国の国民投票があり、事は英国なので万が一離脱となると欧米市場への影響が大きく、無視できないこと。さらに7月のFOMCは議長の記者会見付きではないものの、FRBはそうした事態を想定し昨年秋に既に緊急電話会会見を行うシステムのテストを終えていると伝わっていたことによる。記者会見付きのFOMCでなければ、大きな政策変更はできないという“悪しき慣習”を修正できるという意図もあったらしい。
しかし、こうしたいろいろな配慮、意図を含んだと思われる企画も、雇用統計の予想を超えた結果に飛んだということか。
さて、講演にて今回の結果にどういった評価を下すのか。興味深い。
それにしても、ハーバードでの対談で、足元のペースで経済の拡大が続くなら「“in coming month(数ヵ月以内に)”利上げが適切となる」と語って1週間後には、それが難しいのではという指標。さてどう説明するか。
本日は夕刻5時から日経CNBCテレビ「デリバティブ・マーケット」出演。7月から番組改編で大手町の日経スタジオを離れ、時間帯も番組内容も変わるようです。
佐久間キャスターはNY出張とのことで、今週1週間は八木キャスターが担当。