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本日の注目指標、米3月の小売売上高は、市場予想が前月比0.1%増に対し、結果は0.3%の減少ということになった。つまり予想外のマイナスということになる。自動車、ガソリン、建材、食品を除くコア売上高は0.1%増、こちらも市場予想の0.3%増を下回ることになった。
小売売上高の落ち込みは、自動車の購入を減らす動きが目立ったことによる。昨年は記録的な売り上げとなった自動車販売。業界は今年もその勢いが続くという予想を発表していた。ところが3月には前月比で2.1%もの大幅な減少となった。
昨夜も取りあげたように、このところ追加利上げにハト派的な発言をするFRB高官が増えているが、その中にこの1-3月期の米国経済が低迷したとの見方を示すものが目に付いていた。昨年の年始に米GDPが速報値でマイナスに落ち込んだ際に、いち早くその傾向を示したことで有名になったものに、米連銀のひとつアトランタ連銀が独自モデルで公開している「GDPナウ」がある。この指数が実際にここにきて落ち込みを示し、1-3月期の低成長を示していた。したがって今回の3月の小売売上高の市場予想が高めに出ていることに、違和感があったのだが、結果はやはりよくなかった。
原油安に導かれたガソリン安は、米国の消費者にとって減税に等しく、その分消費も増えるとされてきて確かに個人消費は景気の押し上げに一役買ってきたが、それも状況が変わってきているのかもしれない。それとも、ここにきて1-3月期が底で反転という見方も出てきているのだが、GDPナウが4月8日時点でプラス0.1%成長となっているのだが、そもそも1-3月期がこれほど減速するとは予想されていなかったと思う。暖冬で景気にはプラス効果と言っていたと思うが・・・。今回の小売売上高でさらに成長率は低下するのではないか。