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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

いまに始まったわけではないが、、、欧州政治の流動化

2018年12月12日 23時38分15秒 | トピック
前日までと同様に欧州通貨安がドルを押し上げ、ドル指数(DXY)を押し上げ、金の上値を抑えている。英国では、与党保守党議員がメイ首相に対する信任投票発動に必要な48人の支持を取り付けたと報じられ(スカイ・ニュース)英ポンドが下落。対ドルで2017年4月以来の安値を更新。このニュースは事実で、報じられているように日本時間の今夜(明朝3時)、英国ではメイ首相の信任投票が行われることになった。不信任となると、事態はさらに流動化することに。要は次の首相選びに時間を要し、離脱手続きは停滞することになる。

10日にEU司法裁判所(最高裁に相当)が、EU離脱方針を巡り、他の加盟国の同意がなくても英国が一方的に撤回できるとの判断を下していることから、この堂々巡りから抜け出す道として「国民投票のやり直し」があることが救いではある。しかし、そもそも日本とは異なり同じ民主主義でも英国の場合、「主権在民」ではなく「主権議会」という色合いが濃いとされる国。1回目の国民投票自体が異例で、キャメロン前首相の責任放棄の丸投げ的な色彩が濃かったといえるだけに、どうなるか。丸く収めるにはそれ以外ないか。

フランスでは、前日にマクロン首相が抗議デモの激化を受けて、テレビ演説で国民に謝罪、最低賃金の引き上げや年金生活者を対象とした増税の見送りなどを発表という、一気に改革を投げ出したかのような動きに出たことで、フランス国債が売られることに。2019年の財政赤字は従来見通しのGDP比2.8%から3.2%に上昇するとの見通しが政権内から出たことによる。就任1年目で単年度の財政赤字をGDPの3%以下に抑えるというEU基準をクリアしていただけに、大転換。流動化する欧州政治。

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