昨日は米国のマージンデット(証拠金債務)つまり信用買い残が8月末時点で過去最高を更新し9115億ドルと日本円換算で101兆円まで膨らんでいることを最後に取り上げた。その上で回転が利いている内はいいが、上昇が止まるとその重さが意識されるとした。7日のNY株は、NY時間外で長期金利が上昇(一時1.573%)、NY早朝の同じく時間外にWTIが一時79.78ドルまで買われ2014年11月以来の高値を記録する中で、嫌な感じで下落からスタート。ダウ30種は寄りから30分後には450ドル以上下げていた。その後は、長期金利の上昇が一服気味となり、さすがに原油も益出しと思われる売りに水準を下げたことで、株の方は下げ一服という感じだった。
流れを変えたのは、報じられているように債務上限の凍結に関する提案が飛び出したことだった。午後1時過ぎに伝えられたのは、共和党上院トップのマコネル院内総務が債務上限を一時的に停止し、12月までの支出をカバーすることを認める提案をしたとの話。このままでは18日前後に財務省の金庫は空になり、利払いは元よりその後軍人の給与も払えなくなるようなら安全保障上の問題になると国防総省までコメントを出す事態だが、この提案で2カ月の猶予が生まれることになる。この問題先送りを株式市場は目先の危機は回避とのことで好感。終盤に向け買戻しでプラス圏に浮上して終了。とにもかくにも8日の雇用統計を見ましょうよ・・・ということに。
その割には、この日は通常取引開始直前に(企業向け給与計算など民間雇用サービス)ADPの9月の全米民間雇用報告が発表され、民間部門雇用者数は市場予想42万8000人増加に対し、56万8000人増と上振れになったにも関わらず、市場はこの結果に無関心だった。発表時間が午前8時15分と早いこともあり、この段階でまだ長期金利も原油も高く、反応どころではなかったというところか。
金価格もアジアからロンドンさらにNYの早朝と水準を切り下げながら相場は進行し、1745.40ドルまで売り込まれていた。通常取引開始前に発表されたADP民間雇用の結果には、やはり反応鈍く、やはり長期金利とドルインデックスにこちらは目が向いていた。両指数ともに下げる中で金は買い戻され、昼前にはプラス圏に浮上。しかし、上値は下げ幅を解消するだけで一杯ということに。
株価の方はダウ30種は102ドル高で終わった。やはり戻りが鈍いのは止む無しという感じ。9月初めまでお祭り騒ぎで来たので、調整局面の時間帯だし、サプライチェーン問題がコスト高として業績に影響する可能性が高く、この面で7-9月期の業績も気になり始めるころ合いでもある。
さて話を戻すと、共和党側は債務上限の凍結を通常の手続きで採決し、われわれが乗り出してデフォルトを回避したと世論に訴えるということで、その意図はわかる。年末に先送ることで、新年度予算の暫定措置も切れるタイミングでもある。年末にひと悶着ありそうな雲行きになってきた。その頃に景気減速がより鮮明になっている可能性もあり、FRBとしては先送りなどせず、早く決めてくれよ、ということだろう。10月5日に更新されたアトランタ連銀のGDP予測値「GDPNow」は7-9月期は+1.3%まで落ちている。8月下旬まで6%成長を示していた。
さて、今夜はInitial Claim、新規失業保険申請件数がどうなるか。先週まで3週連続で増加し、36万2000件と8月初旬以来で最高となっているだけに、どうなるか。増えていればサプライズということで、昨夜のADPより材料になるかも。
流れを変えたのは、報じられているように債務上限の凍結に関する提案が飛び出したことだった。午後1時過ぎに伝えられたのは、共和党上院トップのマコネル院内総務が債務上限を一時的に停止し、12月までの支出をカバーすることを認める提案をしたとの話。このままでは18日前後に財務省の金庫は空になり、利払いは元よりその後軍人の給与も払えなくなるようなら安全保障上の問題になると国防総省までコメントを出す事態だが、この提案で2カ月の猶予が生まれることになる。この問題先送りを株式市場は目先の危機は回避とのことで好感。終盤に向け買戻しでプラス圏に浮上して終了。とにもかくにも8日の雇用統計を見ましょうよ・・・ということに。
その割には、この日は通常取引開始直前に(企業向け給与計算など民間雇用サービス)ADPの9月の全米民間雇用報告が発表され、民間部門雇用者数は市場予想42万8000人増加に対し、56万8000人増と上振れになったにも関わらず、市場はこの結果に無関心だった。発表時間が午前8時15分と早いこともあり、この段階でまだ長期金利も原油も高く、反応どころではなかったというところか。
金価格もアジアからロンドンさらにNYの早朝と水準を切り下げながら相場は進行し、1745.40ドルまで売り込まれていた。通常取引開始前に発表されたADP民間雇用の結果には、やはり反応鈍く、やはり長期金利とドルインデックスにこちらは目が向いていた。両指数ともに下げる中で金は買い戻され、昼前にはプラス圏に浮上。しかし、上値は下げ幅を解消するだけで一杯ということに。
株価の方はダウ30種は102ドル高で終わった。やはり戻りが鈍いのは止む無しという感じ。9月初めまでお祭り騒ぎで来たので、調整局面の時間帯だし、サプライチェーン問題がコスト高として業績に影響する可能性が高く、この面で7-9月期の業績も気になり始めるころ合いでもある。
さて話を戻すと、共和党側は債務上限の凍結を通常の手続きで採決し、われわれが乗り出してデフォルトを回避したと世論に訴えるということで、その意図はわかる。年末に先送ることで、新年度予算の暫定措置も切れるタイミングでもある。年末にひと悶着ありそうな雲行きになってきた。その頃に景気減速がより鮮明になっている可能性もあり、FRBとしては先送りなどせず、早く決めてくれよ、ということだろう。10月5日に更新されたアトランタ連銀のGDP予測値「GDPNow」は7-9月期は+1.3%まで落ちている。8月下旬まで6%成長を示していた。
さて、今夜はInitial Claim、新規失業保険申請件数がどうなるか。先週まで3週連続で増加し、36万2000件と8月初旬以来で最高となっているだけに、どうなるか。増えていればサプライズということで、昨夜のADPより材料になるかも。