リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

やさしい日本語

2020年09月14日 19時03分41秒 | 日々のこと
新聞によりますと、防災や医療の現場で一般的な日本語より平易な「やさしい日本語」を使う動きが広がっているそうです。日本に住む外国人のために例えば、暴風は「風(かぜ)が強(つよ)くなります」と言い換えて伝えている県もあるとか。

日本語が不自由な外国人のためだけでなく、日本語が堪能な人向けにもできるだけわかりやすい表現を使ってほしいところです。以前市内の道路標示に「この先道路幅員狭隘に付き通行不可」と書いてありました。どういう意味かな?って考えながらその先に進んでいくと通れなくなります。こんな漢文みたいな表示は超不親切です。

一般的には漢字の言葉より、和語(やまと言葉)を使った方がわかりやすくあたたかい感じがします。「絵画の才能がある」と言うより「絵ごころがある」と言った方がなんか相手に寄り添っている感じがしますし、これの否定形で「絵画の才能がない」と言われると身も蓋もないですが「絵ごころが少し欲しい」くらいだともうちょっと絵画に親しんでみようかという気も興ります。

最近は普通の日本語あるのにやたらとカタカナのことば(大体は英語由来)を使う傾向もあります。「サステナブル」とか、トランプ大統領がよく使う英語そのままに「ディール」なんていわずに、持続可能、取引きと言えばわかりやすいと思います。英語由来のカタカナ語はまず英語を母国語とする人にとってすぐには分からないでしょうし、日本人も知らない人は知りません。

「やさしい日本語」とは、普通の日本語よりも簡単であり外国人にもわかりやすい日本語のことで、一定の定義もあるそうですが、外国人にも日本人にも、相手に寄り添ったわかりやすい日本語表現が本当の意味の「やさしい日本語」だと言えます。