リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

日本でリュートが始まった頃(4)

2023年05月29日 20時31分40秒 | 音楽系
ギタリストの安部保夫氏のお弟子さんの方によるギターアレンジを集めた曲集もありましたが、そのアレンジも同様でした。その頃はバロック以前の音楽をひっくるめて「前古典」の時代なんて言っている人もいました。そうそう件のギターピースには「模範演奏」のソノシートがついていましたが、その演奏の下手くそなこと。さすがにそれはないやろというレベルでした。

金沢先生が連載で紹介されたリュートタブから出てくる音は、ギターから出てくるのにもかかわらずリュート音楽の豊かさを想起させるのに充分でした。リュートで弾けばさぞかし・・・と期待に胸が膨らんだものです。

件のギターアレンジは、調を変えてしまい和音の構成も変えてしまったので、ナチュラルなサウンドが出ていないのだとわかってきました。まぁ簡単に言うとアレンジがダメということです。

ジュリアン・ブリームのチンチン音のリュートとダメアレンジでちょっとがっかり気味でしたが金沢先生の連載にあったタブのおかげですっかり豊かな世界を見通せるようになったわけです。