『家族看護』Vol.04 No.02
わが国における遺族ケアは、いまだにホスピス等の限られた施設の中での取り組みであることがほとんどである。地域には、様々な状況で「大切な人」を亡くした人が生活を営んでいるが、そのような人への支援はどの程度行われているのか。…といったことを、具体的な事例を提示しながら、遺族ケアの必要性を説いている。
引用
・(訪問看護師もグリーフケアに積極的に取り組むべきであるが)訪問看護の契約は、基本的にその患者の生きている間のケアに対するものであり、遺族ケアまでは業務として承認されているわけではない。
・(配偶者を失った高齢者の事例を通しての筆者の所見→)後期高齢者では心身ともにその危機をに対処できる力がなくなっているといえる。
・人生最大の危機とも言える配偶者の死という現実に遭遇した時に、間髪入れずにサポート体制が取れるか否かは、その後の生活再建に大きな影響を及ぼすと言えよう。
・(病院内でも機能分化が進み、病状によって院内でのベット移動/病棟移動が一般的となり、担当医療者がその都度変わっていくことについて)…発病から入院・外来・再発・終末期・遺族ケアに至る医療の節々に、家族をも含めて一貫して寄り添ってくれる看護の存在を求めているように思えてならない。
一般病院で入院をしていた「大切な人」が亡くなった場合、入院先の医療機関から遺族ケアを受けるられることはほとんどないだろう。訪問診療/訪問看護では、定期的に「茶話会」を開き、もしくは手紙等を送ることで、「何かあったら、あなたのサポートは私たちが行いますよ」と知らせているところもあるが、初七日を過ぎたころにお焼香に伺うことで、家族とのつながりが消えてしまうことが多いのではないだろうか。
本当にサポートが必要なのは、「大切な人」を失い、その人がいない生活を紡いでいく過程であり、それは長期間に及ぶものであろう。
そのシステムをどのように作り上げていくのか。個々の医療機関であっても、地域の保健センターであっても、包括支援センターであっても、それはどこでも構わない。その人がその人らしく、もう一歩を踏み出せる力をサポートしていく取り組みを、業務のひとつとして位置付けていくべきであろう。
わが国における遺族ケアは、いまだにホスピス等の限られた施設の中での取り組みであることがほとんどである。地域には、様々な状況で「大切な人」を亡くした人が生活を営んでいるが、そのような人への支援はどの程度行われているのか。…といったことを、具体的な事例を提示しながら、遺族ケアの必要性を説いている。
引用
・(訪問看護師もグリーフケアに積極的に取り組むべきであるが)訪問看護の契約は、基本的にその患者の生きている間のケアに対するものであり、遺族ケアまでは業務として承認されているわけではない。
・(配偶者を失った高齢者の事例を通しての筆者の所見→)後期高齢者では心身ともにその危機をに対処できる力がなくなっているといえる。
・人生最大の危機とも言える配偶者の死という現実に遭遇した時に、間髪入れずにサポート体制が取れるか否かは、その後の生活再建に大きな影響を及ぼすと言えよう。
・(病院内でも機能分化が進み、病状によって院内でのベット移動/病棟移動が一般的となり、担当医療者がその都度変わっていくことについて)…発病から入院・外来・再発・終末期・遺族ケアに至る医療の節々に、家族をも含めて一貫して寄り添ってくれる看護の存在を求めているように思えてならない。
一般病院で入院をしていた「大切な人」が亡くなった場合、入院先の医療機関から遺族ケアを受けるられることはほとんどないだろう。訪問診療/訪問看護では、定期的に「茶話会」を開き、もしくは手紙等を送ることで、「何かあったら、あなたのサポートは私たちが行いますよ」と知らせているところもあるが、初七日を過ぎたころにお焼香に伺うことで、家族とのつながりが消えてしまうことが多いのではないだろうか。
本当にサポートが必要なのは、「大切な人」を失い、その人がいない生活を紡いでいく過程であり、それは長期間に及ぶものであろう。
そのシステムをどのように作り上げていくのか。個々の医療機関であっても、地域の保健センターであっても、包括支援センターであっても、それはどこでも構わない。その人がその人らしく、もう一歩を踏み出せる力をサポートしていく取り組みを、業務のひとつとして位置付けていくべきであろう。