社会福祉士×ちょっと図書館司書の関心ごと~参考文献覚え書き

対人援助の実践、人材育成、図書館学を中心に気まぐれに書物をあさり、覚え書きをかねて投稿中~

「スピリチュアルケアへのガイド いのちを見まもる支援の実践」 窪寺俊之・井上ウィマラ

2009-07-21 21:04:56 | その他
出版社:青海社 2009

宗教家のお2人が、スピリチュアルの概論と実践方法をまとめている。
スピリチュアルの「目的」や「方法」が随所に、微妙なニュアンスの違いで登場しているので、少し読み進みにくい感もある。
「心理的痛み」との違いやスピリチュアルペインが発生?する要因等、具体的に提示されている点は分かりやすい。

引用
スピリチュアルケアとは?⇒
①「人生の危機に直面して、心の平静を乱し、生きる意味を失い、自分を支えるものが見つからない状態にある人に寄り添って、その人らしく生きられるように援助すること」
②「危機にある人が落ち着いて日常生活ができ、物事の判断ができ、希望をもって生きるための援助」
③「古い自己を手放して、新しい自己の枠組みが生まれ出てくる際の不安に寄り添い、見守る」

スピリチュアルケアの目的⇒『危機で見失った「人間らしさ」「自分らしさ」を患者や家族が再び獲得すること。

心理的・精神的ペインとは?⇒「人間関係を中心に起きるペイン」


まずは本書の前半部分のみ
「スピリチュアルケアとは?」というと、「霊的な痛み」とか「精神的な苦しみ」とか…文献によってその定義は様々であろう。わが国では注目され始め、現場にどう取り入れていくか…という試行錯誤の段階であるがゆえに、それがクリアにされていないのが現状であろう(その担い手は?専門職とするのか?なども含めて)。
その定義を私なりに解釈してみると、本書での定義…前述③を踏まえて以下のように落ち着いた(クライエントサイドの書き方になってしまいました

「病気、死など、これまでの自分では扱いきれない物事に対応するために、新しい立場の自分を作りあげるプロセスを支えてもらう。そして新しい立場の自分に心地よく感じた時に、スピリチュアルな痛みは軽快したと解釈できる」



コメント
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