社会福祉士×ちょっと図書館司書の関心ごと~参考文献覚え書き

対人援助の実践、人材育成、図書館学を中心に気まぐれに書物をあさり、覚え書きをかねて投稿中~

「医療福祉連携における相談支援‐連携の中核となる病院の立場から‐」榊原次郎 『保健の科学』第59巻第3号(2017)

2017-06-21 06:04:20 | 社会福祉学
 地域包括ケアシステムを特集している雑誌の中のひとつ。
病院に所属するソーシャルワーカーが、自身が所属する組織のソーシャルワーカーを対象としたアンケート調査を交え、論じている。

引用
・ソーシャルワーカーとしては、フォーマルなステークホルダーだけでなく、地域住民やインフォーマルサービスを含めケアシステムこそ、地域包括であると考え、行政に働きかけているところである。
・病院の中で医療職と協働しながら、患者・家族が安心して治療が受けられ、在宅や社会に復帰する権利を守り、支援していくことがソーシャルワーカーの責務である。
・医療福祉連携の中核となす病院のソーシャルワーカーは、医療SWだけでなく、地域SWの実践も重ね、医学モデルと生活モデルの両方から考えられる視野を身に付けることが、クライエントだけでなく、病院組織、地域社会に貢献できることになるであろう。…引用①


上記引用①について、筆者の組織では、病院以外にも、在宅サービスを実施する事業所を持っているため、SWは異動という形で病院と在宅の事業所の両方を経験できるという。
これはSWのスキルアップとしてもとても魅力的であるが、多くの事業所はなかなか実現が困難であろう。
そこで、在宅のSWと病院のSWがまずは同じ職種として交流を持ち、互いの組織の役割を理解することで、組織間連携の円滑な遂行に有効であることは言うまでもないだろう。
在宅療養支援診療所にもSWは存在する(数は少ないが…)。医師と話しをするよりも、同職種であるSWと話しをするほうがスムーズという病院のSWも多いと聞く。私は在宅療養支援診療所のSWもまた、医療福祉連携の中核にいると思う。
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