トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

キボシカミキリ

2018-10-16 | 虫類


都心の2か所の公園で夫々出会ったキボシカミキリ(黄星天牛)
背の黄色の斑紋がそれぞれ随分違う

幼虫で越冬して成虫は5月から12月にかけて見られる
触角が体の2倍以上あるカミキリムシ 黄色の斑紋がこの虫の名前の由来

自然分布は伊豆諸島と対馬 琉球列島で様々な模様の亜種がいる 
東日本型(東北ー関東甲信越)や西日本型(中部ー西日本)に分けられているものは外来由来で 斑紋の入り方は変化が多い

クワやイチジクなどクワ科の生木の幹や枝に潜入したり樹皮や葉を食べる害虫
大きさは3cm程有った

ウシガエル

2018-10-15 | 小動物 他


まだ小さい可愛いウシガエルの子供が並んでいた
ウシガエルは元々は食用のため持って来られた 原産地は北アメリカ東部 1918年がその始めらしい
養殖し1951~70年には数百トンも輸出された
養殖用の餌がアメリカザリガニで今ではいずれも生態系を乱すと言われている

子供のウシガエルが居た池にはオタマジャクシもいた
早くに孵化した幼生は年内に変態するが 通常は幼生のまま越冬し翌年変態する
成体は主に水底で越冬するが 水辺の土中でも冬眠することがある
食べ物は甲虫を主とした昆虫類 ザリガニ 他のカエル 水鳥類の雛 ネズミなど多様なものを貪欲に食べる

食用としてはあまり利用されていないが 食べるのは後ろ足で油味が無く結構いけるらしい
特定外来生物として指定されていて 飼育 販売 移動 輸入 放逐などは禁止されている
大きさは11cm~18cm

オジロトウネン

2018-10-14 | 野鳥


旅鳥又は冬鳥 昔は越冬個体が多かったが最近は少なくなった
水田 河川 池や沼の湿泥地に居る
一羽か数羽でいることが多い
浅い水のある場所か湿泥地で 嘴を地表面につけながら突いて昆虫類の幼虫や貝類甲殻類などを捕る

雌雄同色 外側2枚の尾羽は大部分白い
冬羽では上面は灰褐色で 細くて白い羽縁があり胸に淡い灰色味がある

大きさは14cmと小型のシギ

ホウロクシギ

2018-10-13 | 野鳥


ホウロクとは素焼きの浅い土鍋の事で この鳥の腹の色を例えた命名だと言う
日本版レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類

旅鳥で秋の渡りは8月頃から10月頃まで見られる
関東以南で稀に越冬することがある
主に干潟に多い
潮が引くと採食を始め カニを好んで捕り他の甲殻類やゴカイ類なども捕る

雌雄同色 形態はダイシャクシギに似るが褐色味が強く 腹も黒褐色の縦斑が密にある
大きさ63cmで最大級のシギ ダイシャクシギは腹は白く大きさは58cm

ノビタキ

2018-10-12 | 野鳥


都心の公園にノビタキが居た
名前は野のヒタキの意味

夏鳥 本州中以北の草原にやって来る
秋の渡りの時期の10月には平地でも時折見られる
繁殖期以外は一羽で生活する
草の穂先や灌木などに止まっては移動し昆虫類クモ類を採食する

オスの夏羽は頭部と上面が黒く特徴的だが 冬羽はメスに似て全体が淡い橙色になり 時には頭部や背に黒味のある個体もいる
大きさは13cm

アカガシラサギ

2018-10-11 | 野鳥


夏羽では頭頂から後頸まで赤褐色になるサギ類

冬鳥又は旅鳥で繁殖記録もある
干潟 水田 池 湿地などに居る
一羽で渡来することが多く その時期は不定期で時折あちこちで姿を見せる
背を低くして歩き回り魚類の他甲殻類や昆虫類も捕る

雌雄同色 夏羽では頭が奇麗な赤褐色だが 冬羽は淡茶褐色になる
大きさは45cm

ヒメジソ

2018-10-10 | 樹木 草花


ヒメジソはシソ科の山野の林の縁や道端に生える1年草
茎は四角形で稜や節に短毛がある
葉は対生し裏面には腺点がある

枝先に5cm程の花穂を出し 淡紅紫色か白色の小さな唇形花をまばらに付ける
花冠は約4mmで上唇は3裂 下唇は先端が凹む
雄しべは4個 上唇側の2個は完全で 下唇側の2個は葯の無い仮雄しべになっている
シソ科では仮雄しべの有る属(イヌコウジュ属)は珍しい
花期は9~10月

萼は花のあと大きくなり そこに丸い分果が4個できる

ヒオウギ

2018-10-09 | 樹木 草花
 

花が素敵で観賞用に栽培もされている
葉が扇状に出るヒオウギ

アヤメ科の日当たりの良い山地の草原に生える多年草
葉は40cmで扇状に重なった感じで出る
花茎は高いものだは1m程で 上部で枝を分けて数個の苞を付け中から2~3個の花を出す

花は8~9月 3cm程で橙色 内面に暗褐色の斑点が多数ある
花被の内外片は同形同大で平開する
一日花で次々と咲く

果実は蒴果 楕円形で3cm程
種子は5mmの球形で黒く光沢があり「ぬば玉」「うば玉」と呼ばれる
その漆黒さがあまりに黒いので 古来より黒の枕詞として使われた
 

10月桜

2018-10-08 | 樹木 草花


今日は24節気の寒露
空気が冷えて冷たい露を結ぶ頃 なのだが昨日の都心は35度を超えて暑かった
山の紅葉が報じられたリ冬鳥がちらほら姿を見せている

マメザクラとエドヒガンが関与した二期咲き性の栽培品種
10月頃から春まで八重咲きの花が咲く
秋から冬にかけて咲くコヒガンのうち八重咲きのものを十月桜として区別している
木は小ぶりで家庭の庭にも向き広く栽培されている

新宿御苑 皇居東御苑 多摩森林科学園などあちこちにある
名木としては都内では大田区の大坊本行寺の御会式桜
これからの紅葉とサクラが一緒に楽しめるのを心待ちにしている

ヒツジグサ

2018-10-07 | 樹木 草花


ひつじの刻(午後2時頃)に開花すると言う
だが見たのは午前中だった

スイレン科の池沼に生える多年草
葉は根生し長柄があり水面に浮かぶ
広楕円形で10~20cm 基部は深い心形

花期は6~9月 根生する長い花柄の先に1個頂生し白色で5cm程の大きさ
日中に開き夜に閉じる
花弁は8~15個 萼片4個
花の中心に柱頭盤があり 周辺に8個の低い半円状の柱頭がある その柱頭を覆うように内向きにあるのが偽柱頭で8個ある
更にその外側に雄しべが多数あり 外側の花糸は幅が広い
ちょっと変わった形の花だ
花のあと水中で球形の液果が成熟する

コマツカサススキ

2018-10-06 | 樹木 草花


小穂が球状に集まった花穂をマツカサに見立てたマツカサススキに似ていて 小型でほっそりしているのでコマツカサススキ

カヤツリグサ科の日当たりの良い湿地に生える多年草
カヤツリグサ科は日本には26属約500種があり 単子葉類の中ではイネ科ラン科に次ぐ大きな科

花期は8~10月 10~20個の6mm程の小穂が球状に集まって花穂を作る
花穂は茎の先に数個 葉腋に1~2個と多くはない
鱗片(小花基部の鱗片状の小苞)は狭卵形で幅1mmほど

果実は倒卵形で長さ1.4mmほど
刺針状花被片(刺針状に退化した花被片)は5~6本で果実より長い

タコ足のクスノキ

2018-10-05 | 樹木 草花


明治神宮には何本か巨樹があるが クスノキで夫婦楠の他にもう一本 俗にタコ足クスノキがある
足と言っても根ではなく 幹が下の方で何本にも分かれていて それぞれが大きく伸長しているチョッと見慣れないクスノキ
幹周りは703cm 樹高25m 樹齢は不明の大クスノキ

5月頃咲く花は 雄しべは9個あり普通3個づつ3輪に並び 内側に退化した仮雄しべが3個ある
もっとも内側の雄しべの基部の両側には黄色の腺体がある 葯は4室
葯から花粉を出す仕方が変わっていて 葯の両側に弁がありその弁が開いて花粉を散布する
弁開裂開と言っている

果実は液果で8mmほどの球形 10月頃から黒紫色に熟す
花床が倒鍾形で浅く窪み上に果実を乗せている

クスノキ巨樹

2018-10-04 | 樹木 草花


明治神宮に行って久し振りに注連縄の張ってある夫婦楠に再開
2本合わせて一本の木のように見える
幹周りは366cmと317cm 樹高17m 樹齢約100年の巨樹
巨樹と言うのは地上130cmの幹周りが300cm以上の木で 環境省で昭和63年から「巨樹巨木林調査」を実施している

クスノキ:
古くから神社などに植えられており 天然記念物に指定されている巨樹や老木も多い
日本最大は鹿児島県蒲生町の幹周り24.2mの「蒲生の大クス」

葉は主脈の基部近くから伸びる2本の支脈が目立つ
脈腋に普通小孔があり稀に虫えいが生じる
花は5月頃 新葉の脇から円錐花序を出し 小さな黄緑色の花をまばらに付ける
樹皮と葉に樟脳の香りがする
昔は樹皮を防虫剤の樟脳の原料にした

イオウイロハシリグモ

2018-10-03 | 虫類


水辺の草原を徘徊する大型のクモ
メスが12~28mm オスが12~18mm
幼体時には葉の上に棚網上の網を張るが 成体は網を張らず葉上や葉間で脚を広げて獲物を待つ待機型の狩猟をする

このクモの仲間(キシダグモ科)は全て球形の卵嚢を口に咥えて保護する習性をもっている
卵嚢を出ても子グモが分散するまで見張りを続けると言う 健気なものだ

色彩や斑紋に変異が多く イオウイロハシリグモ型 スジボケハシリグモ型 スジブト型 コハシリグモ型などの型がある
累代飼育によって遺伝的多型種であることが分かった
出現期は7~10月

コガタコガネグモ

2018-10-02 | 虫類


模様の綺麗なメスのコガタコガネグモ
オスは淡褐色で5mm程と小さい メスは1cm程の大きさ

樹木の葉の間に垂直円網を張り 中心部にX字状の隠れ帯を付けて中心に止まっている
そんな状態で居たのだが 不用意に近づいたせいで移動してしまった
音や刺激に敏感なクモと言うだけのことはある

隠れ帯は紫外線をよく反射するので 紫外線に誘引される一部の虫が網に引き寄せられると言う
実際隠れ帯の付いたほうがより多く昆虫を捕獲することが分かっている

成体出現時期は7~10月