Ｇ．ハリスンの慈悲をハイチに。 G.Harrison's mercy mind

　(1)カリブ海のハイチ。観光資源と音楽、農産物（ピーナッツ栽培）が主要産業の中米の
最貧国の首都を襲った大規模地震で、首都域の１０％近くの３０万人が家屋を失い、大統領
府他政府中枢の建物も被害を受けて、政治機能もマヒ状態で被害実態の全容も把握不能。

　被災地での医療体制、住環境対応では、大型艦船が有効なので、近隣の米国からは艦隊も
出動して救援活動が始まっている。日本からも、神戸大震災支援の経験のある人を含めた医
療チームが現地に向かった。

　テレビニュースでは、政治機能を失った被災地の被災者による支援物資の略奪、商店略取
の暴動を国連軍が規制する、騒然たる街の様子が報道されている。中南米出身の多い大リー
ガーによるハイチ支援の声明も出た。
　
　(2)バングラデシュ。１９７１年に東パキスタンから独立して、国民の６０％近くが農業従事の
農業国。
　地理的環境（location）からたびたび国土の大半が大洪水に見舞われる飢餓の東アジア最
貧国だった。

　ビートルズ時代からインドおよび周辺地域の文明に関心の深かったジョージ・ハリスン
（George Harrison）は、１９７１年８月に飢餓貧国のバングラデシュ救援コンサートをマ
ジソン・スクエア・ガーデン（MSG , new york）で開催した。

　Ｇ．ハリスンのもとに、親友のエリック・クラプトンをはじめ、リンゴ・スター、ボブ・
ディラン他が集い、出演者オールキャストによるＧ．ハリスン詞曲の「バングラデシュ（Bangla Desh）」
を歌うステージ映像（screen）、そこで演奏し歌う白いスーツ姿のＧ．ハリスンが印象的な
救援コンサートだった。

　最近のバングラデシュ訪問評を読んだ。「欧米ブランドの下請け縫製工場がひしめき、低
コストによる受注は急拡大し、工場はミシンをかける女性の熱気でいっぱい。農村地域では
グラミン銀行（本ブログ注：貧困層への低金利融資政策）を利用して商店を始めたり、自立
を目指す女性に会う。
　企業が経営する最新の病院ではベッドの一部が無料で貧困層に開放されている。エネルギ
ーに満ち溢れ、若者は国を誇りにしている。」

　独立した飢餓貧国で大洪水災害国のバングラデシュを、その年にコンサートで世界に救援
を呼びかけて４０年近く、Ｇ．ハリスンの行動力のあるメンタル・アクション（mental action）
はエネルギーとなってバングラデシュの現在の興隆となって受け継がれていた。
　Ｇ．ハリスンは、もういない。

　ハイチ。誰もが見捨てはしない支援で復興を望む。そのことを、是非、危機状態で混乱し
た被災者のこころに届けたい。