サブカルチャーマシンガン

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【デジタルシングルレビュー】MIU/中村佳穂

2022-03-13 | デジタルシングル










「ゆけない道はない」
それは嘘だと思うんだよ







中村佳穂って歌手、
知ったのって実は今年に入ってからなんですが、
正直凄いですよね。。
この曲、
はっきりとサビがあってAメロがあって~っていう類の曲ではないんですが
(そういえばこの曲の前に配信されてた「Hank」という曲もそういう感じの曲だった)、
それでも、
❝この世でたった一人❞という強いフレーズ、
滲み出ている孤独感、
そして、
その中でも何だかんだ全部を棄て切れていない、
「何か」に縋りつく感じ・・・が非常に素敵なナンバーに仕上がってて、
ここまで俗に言う虚無感を美しく表現出来るシンガーも早々いないのでは?とか想いましたね
結構・・・
日々、
憂鬱な気持ちに苛まれてる人が聴くと心情に寄り添ってくれる感覚があると思うし、
それと、この曲が持っているものってそれ以上の強い感情もエネルギーもあったりするので。
そういう意味ではアーティスティックな曲であると同時に、
内包されてるものは意外と普遍性の高いテーマなのかな?って感じたりもしました。


痛快なのは、
引用させて貰った上記の歌詞ですよね(笑
のっけからいきなり多くの歌で歌われてるようなポジティビティを全否定してますからね
でも、
個人的には真実だと思うし、
ただ、
だからといってイジけて自分勝手なネガティビティに酔ってる曲でもないのがまた更にスゴい。

要するに、
この曲は嘆きの曲ではなく、
❝葛藤❞の曲なんですよね。
現実を直視して、
潔く諦めて挫折してる節もあるけど、
その一方で、
「消えちゃう消えちゃうこのままじゃ消えちゃうどうにか消えずにどうにか・・・って」という
物凄く泥臭い・・・否、もっと適切な言葉で表現するなら❝必死❞な一面もあって、
でもそれってかなりリアルだと思ったんです
しょっちゅう嘆いてる人でも、
それでも、
根底にそういう気持ちが残ってるから生きてるんでしょ?みたいな想いもありますし。
そういう意味では紛う事無き生々しい感情が剥き出しに綴られてる名曲だと言えます
「さよならクレール」も以前書いた通り相当ツボったナンバーでしたけど、
早くもそれに負けないデジタルシングル出して来たのは驚きでした
元々、
「さよならクレール」の時点で今月下旬のニューアルバムは購入するつもりでしたけど、
この曲の圧倒的な虚無感と孤独感の表現に惚れ込んでしまったので「つもり」から「決定」になりました笑

この間レビューしたasmiさんもそうでしたけど、
この世にはまだまだ自分が知らない良い音楽が沢山ありますね。
いちミュージックラヴァーとしてもっともっと聴きたい!知りたい!って想いが高まっています。。
今年もまだライブ観た事ないバンドや歌手のライブを初体験とか積極的にしたいっスね。