サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

The Novembers「Tour ~The Novembers~」@Spotify O-EAST 23.12.1

2023-12-03 | LIVE











今週の金曜日、ノーベンバーズのライブを渋谷で観ました。










このツアーは、
ニューアルバム「The Novembers」のリリースに伴うツアーだったんですが、
肝心のアルバムはライブ後にメンバーから手渡し...っていう、
まっさらな新曲たちをまずは生演奏で聴く。という試みが施されてたんですよね
とはいえ、
ツアーファイナルだったんで、
例えば初日とかに遠征でもすれば予め聴き込む事は出来た訳ですけど、
色々な事情もありそれはしませんでした、「出来なかった」という方が正しいかな。
こういう試みのライブはLOSTAGEとかもやってますけど、普段よりもドキドキ出来て
結果的には良かったんじゃないか、って感じました
正直、
今は(自分も使用してるとはいえ)ちょっと垂れ流し状態にはなってるし、
音楽そのものの価値が昔より下がってる感覚も受けるので、そういう意味合いだと
もう一度音楽って良いな。って思い直せたようなライブだった様に想う。管理人にとっては、ね。
 そして、
もう一回ピュアに還る、還れそうな手応えを掴めた重要な夜でもありました。では、以下。















セットリストの大半が新曲で構成されるワンマン・・・と言う事で、
始まる前からドキドキ、ごく稀にはあるけど(syrup16gとかLOSTAGEとか)、久方ぶりでもあるし、
これまたお久しぶりの渋谷O-EASTでワクワクしながら開演の時を待っていました。
 この日の小林さんは黒地に花柄のスーツを着ていて、
それが凄く鮮やかで格好良かった。
鮮烈なギターサウンドが鳴り響き「BOY」という曲からスタート。
ちなみに管理人の名前が西京❝BOY❞なので、ちょっと嬉しい笑(歌詞の中にはテーゼって言葉もある...!)。
何となく偶然の親和性を感じながら、サビではポップに弾ける歌唱にウットリしながら聴く。
力強く「僕ら生まれ変わる」というフレーズが何度も繰り出され瑞々しい気分になる。
本当に自分自身を変えたい、そんな想いが溢れ出してくる様な最高の曲でした。
 ハイライトは、早くも訪れた。
次の「Seaside」という曲.....先程の曲とはうって変わってケンゴさんの美しいギターサウンドが特徴的、
雰囲気的には(どことなく)2ndに入ってる曲に近い雰囲気を感じる様な曲調でした
そしてこの曲は実は10月の川崎のライブで唯一聴けた新曲だったりもする。
ポップに拡がるサビを聴いていた時、
自分が生まれ育った原風景を思い出した。
具体的に書くと神奈川県横浜市戸塚区の生まれ育った風景だった。
「ショータイム! したいようにしたいんだ」というフレーズを直に聴いた時に、
子供の頃の自分と大人の今の自分では何か行動に移る前の間隔が大きく違っている事に気付いた。
大人になると、何か一つする前にも、何か一つを好きという前にも、
何かしらの❝目❞だったり、
そこに付随する盾の事を考えた上で動いてしまったりする。
けど、子供の頃、そんな複雑に絡み合った思考の上に居たか?と思うと決してそうじゃない。
例えば、音楽一つにとったって、100%今よりも純粋に何も考えずに好きになってたと思う。
新しい楽曲を聴いて、子供の頃の原点の風景が思い浮かぶ事は有り得ない
だからこそ、音楽の中でそこに連れていってくれたこと
そして、
❝一番最初の手垢に染まってない無垢な想い❞を感じさせる、
そんな歌唱と歌詞には本気で感動した。


確かに、
いちいち「個人的には」「〇〇ですが自分は~」みたいな
逐一他人の目に伺いを立てないといけない世の中と思考は間違ってるのかもしれない。
この文章でこの日の「Seaside」の感動を総て表現出来ているのか、
もしくは伝え切れているのか~は分かりませんが、
ただ、
これからの日常に於いて過ごし方の意識が少し変わってしまうかもしれない
そんな大きなきっかけをくれたThe Novembersには感謝します。
本当に素晴らしい歌と演奏でした。


性急なギターフレーズが印象的な「James Dean」、
疾走感溢れるアンサンブルに加え早くも「Yeah!!」と叫ぶ小林さん
気付けば自然にヘドバンしてた自分がそこにいました...笑
ケンゴマツモトの不穏なギターサウンドが光る初期の代表曲「dysphoria」を叩き付け、
間奏では狂った様に弾き倒すケンゴマツモト、それとブラックなベースラインにも魅せられ序盤から気分は高揚。
虹色の照明と小刻みなドラミングに興奮しながら聴き始めた「Rainbow」、
サビでは爆撃の様なアンサンブルに痛快な気分を憶えました。
 「今日は本当にどうもありがとう。」というMCから、
しっとりとした歌が聴いていて沁みる「かたちあるもの、ぼくらをたばねて」という新曲
シンフォニックな雰囲気のバラッドで、「歩き出して」というフレーズも印象的な楽曲でした
間奏のケンゴマツモトの人生のようなギターソロがまた絶品だった。。
これまた、
間奏のバンッバンッ!と衝撃を叩き出すドラミングに興奮を受けた「November」
スリリングなベースラインと神妙な雰囲気にドキドキする美メロも光る楽曲でした。
「子宮に帰りたい」「僕に返して」という歌唱も胸に残った「アマレット」
サビのざらついた小林さんのギターも格好良く沁みる一幕。
~からの、
そのまま演奏を止めずに地続きで「Rhapsody in beauty」に突入!という演出にも痺れたなぁ。
疾走するドラミングに、サビの咆哮、更に終わり際のツインギターがまた刺激的で素晴らしかった。


ライブも中盤に差し掛かる。
新譜の中から「Morning Sun」という曲をプレイ。
デジロックの様なイントロから、シンプルなフレーズが癖になる歌唱が耳に残るキャッチーな曲だった。
ただ、
間奏でガレージロックの様なギターサウンドが響いていて、その二面性も良かった
「今日だけは優しくありたいんだ」という歌詞も印象に残る、
突き抜けていく様な雰囲気も孕んだ覚醒感のある曲でした。
「正気なんだ」と繰り返し歌われるフレーズが印象的だった「誰も知らない」
ノイジーで怪しげなロックチューンで、インダストリアルの匂いも感じられた刺激的な一曲
からの、
小林さんがハンドマイクで歌った攻撃的なデジロック「GAME」へ移行
この曲では、まさかのサビで小林さんと高松さんのボーカルの掛け合い(?)が聴かれて、
今後のノーベンバーズの新しい武器になり得そうなロックナンバーだな~って思いました
ケンゴマツモトのファンキーなギターもえらい格好良かった。。
 その妖艶な雰囲気を更に高めるように「New York」
冒頭のシンガロングパートでは、
ケンゴさんがマイクを観客に向けてシンガロングを煽り、
この夜もまた暗黒ディスコの狂騒に陶酔しました...足を振り上げ大胆に演奏するケンゴさん格好良かった。。
蠢くベースライン、よりテクニカルに響かせたドラムも刺激的だった初期の代表曲「こわれる」
ギターソロの前に小林さんを指差すケンゴさんのアクションも格好良く、
まるでバイオリンの様な張り詰めたサウンドが耳を刺す小林さんのギターソロはこの日も絶品!
ダークなロックンロールで場を支配しつつ、
よりブラックなムードで観客を溶かす「BAD DREAM」へと流れ込む。
記憶が確かなら、Aメロの部分でいつもよりケンゴマツモトのギターサウンドが耳に残った気がする。
つんざくようなギターとデジタルサウンドの融合が気持ち良く、
サビ最後の、
小林さんの咆哮の様な絶唱もまたインパクト大でその黒さに浸っていました。。


いよいよ、ライブも終わりの時を迎える。
イントロがあまりにも格好良すぎて思わず声が漏れてしまった(笑)必殺曲「Xeno」
この曲はポージングも良くラスサビ辺りの小林さんの反りながらギターを弾き鳴らす様も格好良かった、
爆音の洪水を浴びせるアウトロ、この日はギターもさることながら、
雷音の様な高松さんの大爆音ベースが恍惚的でした
そして、
どんどん音量を増す畳み掛ける吉木さんのドラムも・・・正にお互いバトルしてるかの様な白熱の演奏!
その揺ぎ無さに感銘も受けつつ、
本編最後は去年の歓喜天で演奏していた(と思われる)新曲「抱き合うように」をプレイ。
いつものアルバム最後曲よりも穏やかで温かさが先に立つ神聖なバラッド
ポップスの良さを追求した様なメロディラインが印象的で、
高松さんと二人で歌っていたのも素敵な一曲でした。
ただ、
一番心に残ったのは「また雨だねなんて君が笑うから僕も笑ったよ」という冒頭のフレーズ。
正直、聴いてて少し泣きそうになった。
多分、
ノベンバのライブの日は以前雨の日が多かった~事からの歌詞だとも思うけど、
自分の捉え方だと人生にも置き換えられるフレーズだとも思って...
沁みましたね。
でも、
それさえも織り込み済みで歩いて行ける力を貰えるような、
もしくはそういう日が来ても動じない心を与えてくれるような・・・
そんな新しい感触にも満ちた祈りの様なバラッドで終了。
 アンコールでは、
同じセルフタイトルのデビュー作から「バースデイ」を演奏~という粋な選曲も!
(ジャンルではなく)ソウルを感じさせるサビの歌唱に、
相変わらずの轟音が重なって最高の一曲でした
この曲を聴いてたら、
cinema staffの誰かが「ブッチャーズ、感じてます。」と称賛してたのも理解出来た気がする。
アウトロのギターフレーズの高まり方が確かに吉村さんの匂いを感じさせました。
 MCでは、
「一番デカい音を出して終わります」
「良い未来へ(お客さんが)連れて来てくれた。」
みたいなニュアンスの言葉を放ち、
往年の名曲「いこうよ」で締め。やっぱり、この曲の撫ぜるようなベースラインは超気持ち良い。
ケンゴさんのシックなギターソロと後半に向けて轟音の渦になっていく
光のアンサンブルも心地良くて、
こういうテーマのアルバムの〆にも相応しい楽曲にも思えました。


ライブだけで聴いたニューアルバムの印象は、
「ここから本気で生まれ変わる」
「もう一度新しい自分で新しく歩いて行く」
そういう気概が伝わって来る瑞々しくも力強い作品
に感じました
ちょうど最近の自分の気分にもピッタリくるテーマだったので、よりしっくり来たし、
この作品にバンド名をもう一度冠したのも良く分かる、むしろこれ以外有り得ない~みたいな。
そんな聴き手の心境にも心地良く作用してくれる素晴らしいライブ、生き様でした。
いちファンとしてこの夜に立ち会えた事に感謝したい。
ありがとうございました!!!!












+、
アンコールで「バースデイ」「いこうよ」の全19曲でした。




















終演後、
ニューアルバムが直接メンバーから手渡されました。
正直、
かなり緊張してたんですけど(笑
こういうのって「嬉しい」よりも「恥ずかしい」の方が勝つタイプなので結構大変だったんですが、
メンバーの方々気さくに握手や会話してくれて本当に助かった。。
ケンゴさんに「ギター最高でした!」と伝えたらウインクしながらサムズアップポーズしてくれたし(カッケェ.....)、
小林さんは結構前の物販の服に気付いてくれて「スウェット、ありがとう。」と言ってくれたり、
ホントにファンに言葉を(で)伝えたかったんだな。という事が分かって、
終わった後は尊い機会に感謝・・・!って気分になりましたね
取り敢えず、
粗相しない様に気を付けた、、、つもり(笑

アルバムは、ライブレポUPしてから聴くつもりだったので、これからいっぱい聴きます!
もう一度「本当はここにいたはず」の自分に出会える、そういう作品です。