市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

痛ましい事件の再発にもかかわらず相変わらず隠ぺい体質の群馬高専に問われる学生への手厚い精神的ケア

2016-02-07 01:10:00 | 群馬高専アカハラ問題
■当会が入手した情報によりますと、ハラスメントが問題となっている群馬高専の某学科4年の学生が1月中旬に行方不明となり、2日後に痛ましい状態で見つかったとして、同校の学生の保護者を対象に、この惨事に関する説明会が開催されるということがわかりました。

保護者説明会が開催された群馬高専。

 当会では、同校で現在問題となっているハラスメントについて、その現状と対応策について同校トップに対して情報公開請求を行いましたが、遺憾ながら「個人のプライバシー保護」を理由に、一切の情報が不開示とされました。そのため、同校を管轄する国立高等専門学校機構に対して、異議申立てをおこなっていますが、目下、上級庁である内閣府の情報公開・個人情報保護審査会で当会の異議申立てが審議中となっています。そのような最中に発生した今回の事件は、当会としても非常に関心がもたれるところであり、保護者説明会に出席をして、学校側から今回の惨事について、どのような説明がなされるのか、ぜひ聞いておく必要があると判断しました。


保護者説明会に駆けつけた出席者の皆さんの乗ってきた車が駐車場にズラリ。後方は鴻志寮で、左から北寮、中寮、南寮。


保護者説明会場への途。途中2名の誘導係の職員がいたので、迷わず会場に着けた。


学校構内の案内板。

 そのため、先週末、当会会員2名で説明会場を訪れました。会場には特に問題なくいったん入場できたので、着席して説明会開始をしばらく待っていると、血相を変えた職員らと西尾典眞学校長が現れ、歩いて近寄ってきました。そして、残念ながら部外者だという理由で、出席を拒否され、開始直前に会場から排除されてしまいました。学校長によれば、「この件について、判断をしてもらうのは保護者の皆さんだ」ということで、部外者には説明を聞いてほしくないという学校側の強い意向を感じさせるものでした。

■群馬高専では、2015年6月にも同校の某学科4年生が行方不明になり、同年8月に無惨にも発見されたという事件が起きています。この二つの事件の原因や背景については、全く不明で、ハラスメントとの関連性も全く分かりません。

 ただし、客観的にみて、半年余りに同じクラスで2名の学生が同じような経緯で惨事に巻き込まれたという事実は、尋常ではありません。

 それだけに、学校側の対応について、直接同校トップから直接説明を聞けるというのは得難い機会に違いないと当会では考えていました。

■しかし残念ながら、この機会も失われてしまいました。この2つの悲惨な出来事が、今後絶対に繰り返されないよう、学校側には万全の対策をとってもらわなければ、保護者の皆さんは安心して、大事なご子息を学校に預けることができません。

 当会としては引き続き、内閣府情報公開・個人情報保護審査会における審議の経緯と結果を慎重に見守るしか術がありません。

 他方、保護者説明会における学校側の説明内容については、当会として今後も情報収集に努めていきたいと考えております。

 将来の日本の産業界を担う若者2名の未来が失われたのですから、ハラスメントがその原因であってもなくても、学生に対する丁寧な説明やケアなど、学校側には真摯な対応が問われているはずです。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
コメント (5)
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