市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

1泊2日の政務活動ツアーで2泊3日分を請求した星野県議に係る住民監査請求に県監査委員から補正命令

2016-02-18 23:45:00 | 県内の税金無駄使い実態
■2015年4月12日投開票の統一地方選・群馬県議会選挙で、利根郡区で無投票で5期目の当選を果たした星野寛・県議が、2014年10月23日(木)~25日(土)にかけて2泊3日で親学議員連盟による「家庭教育支援条例」についての政務調査のため、熊本県庁、鹿児島県庁を訪問し、熊本県庁職員、鹿児島県議会議員、鹿児島県庁職員と面談して調査をしたとして、合計75,200円を政務調査費として請求し、我々の血税である公金から支出されました。星野寛・県議のプロフィールは次の県議会のHPをご覧ください。
※【議員の紹介】群馬県議会議員 星野寛↓
https://www.pref.gunma.jp/gikai/s0700126.html

氏名 星野 寛(ほしの ひろし)。生年月日 昭和30年6月23日。選挙区 利根郡 当選5回。所属会派 自由民主党。郵便番号 378-0412。現住所 利根郡片品村大字土出759-1。電話番号 0278-22-1380。FAX 0278-58-7588

 ちなみに星野県議は2014年10月当時、群馬県監査委員でもありました。次の意見書にもちゃんと監査委員として名を連ねています。
平成25年度公営企業会計決算審査意見書
https://www.pref.gunma.jp/07/v0100081.html
平成25年度群馬県歳入歳出決算審査意見書
https://www.pref.gunma.jp/07/v0100085.html

 この南九州への調査時には、現在の県議会議長で当時は副議長だった岩井均・県議と、当時県議会議長だった須藤昭男・県議も一緒だったようです。

 ところが、岩井県議と須藤県議が、2014年10月23日(木)~24日(金)の1泊2日で調査を済ませたのに対して、星野県議は、10月25日の土曜日に群馬県に戻ってきました。帰りは、岩井県議や須藤県議と同じように飛行機で帰ってきたはずが、なぜか、金曜日に帰らず、週末の土曜日まで南九州に滞在していたようです。

 そして星野県議は、“花金”の週末の宿泊費と、土曜日の日当も政務調査費だとして、ちゃっかりと請求をしていました。

 このため、なぜ星野県議だけが、鹿児島県霧島市牧園町下中津川2234にある「折橋旅館」に週末滞在しなければならなかったのか、その理由を明らかにするため、2016年2月1日に住民監査請求に踏み切りました。この経緯は当会の次のブログをご覧ください。
○2016年2月1日:1泊2日の親学議員連盟の政務活動で2泊3日分を請求した星野寛・県議について住民監査請求↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1877.html
※山里の宿おりはし旅館→http://www.orihashi.co.jp/

 その後、監査委員から2016年2月13日付で、「証拠の提出及び陳述の機会について(通知)」と題する文書が送られてきました。


 この冒頭に、1月30日付で提出のあった住民監査請求は受理すると記されていました。
※PDF⇒20160213o.pdf

 この文書は、2月18日(水)午前10:30~11:30にかけて県庁26階で証拠の提出や陳述の機会を設けるという通知でしたが、あいにく外国に出張する予定が直後に迫っており、特に追加で陳述することもなかったので、出席を辞退することにして、当会事務局から県監査委員事務局にその旨伝えました。

■当然、県監査委員は、既に監査に必要な調査に着手しているものと思っていたところ、2月17日に、群馬県監査委員事務局から封書が送られてきました。



 開けてみると、「補正通知」と書かれた文書が同封されていました。内容は次のとおりです。

*****補正通知書*****

                          群監第202-45号
                          平成28年2月16日
 小川   賢  様
                    群馬県監査委員 横 田 秀 治
                    同       丸 山 幸 男
          群馬県職員措置請求書の補正について(通知)
 平成28年2月1日に提出のありました住民監査請求(群馬県職員措置請求)について、地方自治法第242条に規定する請求の要件を具備しているかどうかを判断するに当たり不明な点がありますので、下記の補正を依頼します。
                  記
 1 補正を求める事項
   別紙「群馬県職員措置請求書の補正書」のとおり
 2 補正書の提出期限
   平成28年2月24日(水)までに、持参又は郵送により提出してください。
   (※ 郵送の場合についても、2月24日(水)必着としてください。)
 3 提出先
   群馬県監査委員事務局
   〒「371-8570 前橋市大手町1-1-1 群馬県庁26階
 4 その他
  (1) 補正に要する期間の除外
    この通知を送付した日の翌日から、群馬県職員措置請求書の補正書画監査委員に到達するまでの期間については、地方自治法第242条第5項に規定する監査を行う期間(60日)の計算から除外します。
  (2) 補正書が提出されない場合
    提出期限までに補正書が提出されない場合、当該住民監査請求(群馬県職員措置請求)を却下することがありますので、念のため申し添えます。
             〔電話番号 027-226-2767〕

*****補正書*****

         群馬県職員措置請求書の補正書
 平成28年2月1日に提出のありました「群馬県職員措置請求書」(以下「措置請求書」という。)については、地方自治法第242条に規定する要件を具備しているかどうかを判断するにあたり、不明な点がありますので、下記の補正を依頼します。
 各質問事項について、枠線内に回答を記入してください。
 回答は簡潔かつ具体的なものとしてください。(別紙による回答も可)
                    記
1 措置請求書の見出し部分では、「群馬県議会議員・星野寛に対する措置請求の要旨」と記載されていますが、請求の要旨の最後の段落部分では、「知事に対し次のように勧告するよう求める」と記載されています。
 今回の措置請求は、請求の要旨の最後の段落部分に記載されているとおり、知事に対して、「同議員に対し、請求の要旨に記した行為による金額の全額を群馬県に対し返還させること」を勧告するように求めると解釈してよいでしょうか。
(  回答欄   )
2 措置請求書2枚目の後半部分では、3日目は「調査研究業務に従事していなかったことは明らかである」から、「余計に1日費やした分の費用は、地方自治法第2条第14項に基づき、議員自らが負担すべきであり、調査研究費から宿泊費や調査雑費を支出する理由は見当たらない」との内容が記載されています。
 なぜ、3日目が余計な1日であり、調査研究業務に従事していなかったことが明らかであると言えるのかを説明してください。また、根拠となる書面等があれば、あわせて提出してください。
(  回答欄   )


 上記のとおりです。
 群馬県監査委員 あて
             年 月 日
         住 所
         氏 名              印
         ※氏名は自署(ご本人が実際に記載)してください。
          印鑑は、措置請求書に押印した印鑑と同じ印鑑で押印してください。
**********

■これには、驚きました。

 最初の質問事項は、星野県議に対する措置請求なのに、なぜ「知事に対して」勧告を求めるのか、分かりやすく説明しろ、という内容と思われます。

 政務活動費に関する住民監査請求の場合、通常は、違法不当な支出をした議員に対して、不当利得返還請求や損害賠償請求をするなどの必要な措置を求めるわけですが、我々の血税で賄われている県税を集めているのは県知事ですから、当然、群馬県知事が、違法不当な支出をした議員に対して、不当利得返還請求や損害賠償請求をする必要があると考えられます。

 したがって、県監査委員は、知事に対してそうした請求を議員にするように、勧告を出す必要があります。

 にもかかわらず、このような当たり前のことを、血税の納税者である住民に対して、上から目線で補正命令を出すこと自体、言語道断です。

 また、2つ目の質問項目に至っては、3日目が「調査研究業務に従事していなかったことが、なぜ明らかだったのか」と、本来、星野県議に聴取すべきことを、住民に尋ねること自体、本末転倒です。

■このように、2つの質問事項ともに、どうでもいいような内容の補正命令です。これは、明らかに時間稼ぎが目的と考えられます。いくら、昨年度まで一緒に群馬県監査委員だった同士だからといって、これほどまで庇いたがるのは、常識では計り知れません。

 しかし、補正命令を無視すれば、間違いなく却下されるため(勿論、補正書を出しても、どうせ棄却でしょうけれど)、当会では時間の無駄になるかもしれませんが、きちんと24日必着で回答をする予定です。

【市民オンブズマン群馬事務局からの連絡】
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