市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

中国資本も入る日刊ゴルフ場跡地のメガソーラー計画で開発業者がやっとよこした完成予想図とパネル説明資料

2016-02-10 23:33:00 | 安中市内の大規模開発計画
■群馬県最大規模のメガソーラー計画となる安中ソーラー合同会社による日刊スポーツゴルフ場開発計画跡地における約140ヘクタールの山林造成と発電施設の設置について、昨年2015年12月24日に、安中ソーラー合同会社の業務委託先であるザイマックス・アセット・コンサルティングから公開質問状に対する回答がありました。しかし、この中に添付資料が含まれていなかったため、2016年1月26日付で次の書面を安中ソーラー合同会社に送っておきました。

2月10日に当会に届いた安中ソーラー合同会社からの封筒。


はじめて安中ソーラー合同会社の住所・名称が送り元として記載されています。↑

**********
yt.pdf
                         2016年1月26日
〒107-0051
東京都港区赤坂二丁目10番5号 赤坂日ノ樹ビル6F
税理士法人赤坂国際会計事務所内
安中ソーラー合同会社
代表社員 グレート・ディスカバリー・ホールディングス・エルエルシー
職務執行者 山崎 亮雄 様
                        〒379-0114
                        群馬県安中市野殿980番地
                        小川 賢
拝啓 貴社ますますご隆盛の段、お慶び申し上げます。
 さて、これまで2015年11月12日付及び同12月6日付の2度にわたり「安中市大谷野殿地区太陽光発電所事業の説明会」に関する質問事項を貴殿に提出しておりましたところ、平成27年12月24日に、どういうわけか、貴殿とは別の法人である㈱ザイマックス・アセット・コンサルティング殿から別紙のとおり回答書をいただきました。念のため、回答書の写しを添付します。
 ところが今回、㈱ザイマックス・アセット・コンサルティングから渡された回答情報の中には、質問11-5の回答として添付されているはずの「完成予想図」や、質問18-1の回答として添付されているはずの「ソーラーパネルの説明資料」が含まれていませんでした。
 お手数ですが、貴殿から直接、当方宛にこれらの資料を郵送していただければ幸いです。
                           敬具

同封書類:
平成27年12月24日付貴殿名義の回答書
**********

■この度、添付忘れの資料がようやく郵送されてきました。一応、安中ソーラー合同会社の名前が封筒や送り状に発信者名として書かれています。

**********20160209_annaka_solar_goudoukaisha_karano_okurijou.pdf

                            平成28年2月9日
群馬県安中市野殿980番地
小川 賢 様
                       東京都港区二丁目赤坂1番5号
                      税理士法人赤坂国際会計事務所内
                           安中ソーラー合同会社
    代表社員 グレート・ディスカバリー・ホールディングス・エルエルシー
                          職務執行者 山崎 亮雄
拝啓
 時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。日頃より弊社の太陽光発電事業にご理解ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、貴殿より頂きました2016年1月26日付書面につきまして、ご指摘のございました「完成予想図」及び「ソーラーパネルの説明資料」を添付致しまして、お送り致します。
 何卒宜しくお願い申し上げます。
                           敬具

<添付1>完成予想図20160209_annaka_megasolar_kansei_yosouzuyotei.pdf


<添付2>ソーラーパネルの説明資料20160209_taiyoko_hanshakou_trouble_bousi.pdf


                2010.3.12 JPEA施工品質
    太陽光発電システムの反射光トラブル防止について
1.目的
 住宅の屋根に太陽光発電システムを設置した場合、稀に太陽電池モジュールからの反射光が眩しい、あるいは熱いなどという事でクレームになる場合がある。太陽電池モジュールへの光の入射角が深い場合は(垂直~50°程度)ガラスの反射率は比較的小さく、反射光も弱いが、それより浅い角度になると反射率は急激に大きくなる。このため太陽からの強い光が当たると、その反射光によって相当な眩しさを感じる。以下に、反射光トラブル防止に関わる情報を記述するので設置の検討に役立てて頂きたい。

    図1.モジュールでの反射光
2.太陽の位置
 太陽は、季節や時刻によって位置が大きく変わる。図2に太陽高度の変化、図3に日の出、日の入りの方位を示す。反射光の方向を検討する場合の参考として頂きたい。

    図2.太陽高度(東京)

    図3.日の出/日の入り方位(東京)
3.反射光クレーム防止
 通常、太陽電池モジュールは住宅の日当たりの良い南面の屋根に設置される。日本の住宅の屋根の角度は通常3~6寸勾配で、これは角度に置き換えると16~3r程度になる。一方、太陽高度は図2に示す通り、東京付近の場合r~78°の範囲で大きく変化する。この様な条件で考えると、太陽光は一般に空の方向に反射され、クレームにつながる地上方向への反射光は発生しにくい。
 例えば、比較的不利な条件である大きな傾斜角(6寸勾配:3r)の屋根での、反射光の状態を図4に示す。

     図4.南面に設置されたモジュールでの反射
 これに対し、東西面や北面に設置されているモジュールに太陽光が当たると、太陽の位置や高度によって、反射光は地上方向に向かう場合がある。この様な光が、近隣の住宅の窓に差し込むとクレームにつながりやすい。図5、図6は、太陽光が地上方向に反射する例、あるいは、その光が隣家の南側の窓に達する場合の事例。

     図5.反射光が地上方向に向かう例

     図6.モジュールからの反射光カ鱗家に向かう例
4.まとめ
1)太陽電池モジュールを東西面や北面(北面は一般的に設置に適さない)の屋根に設置する場合、想定される反射光の方向にトラブルにつながりそうな住宅が無いことを確認する。
2)隣接する住宅にトラブルにつながりそうな大きな窓等がある場合は、太陽高度と方位を考慮し、その窓に光が差し込む可能性を検討する。
 モジュールの設置位置に手鏡などを置いて、太陽光の来る方向に自分の目を位置させ、鏡に映る景色
などを確認することで、より正確な判断ができる。
3)上記検討の結果、モジュールからの反射光が、近隣住宅の窓に差し込む可能性が高いことが分かった場合、施主に状況を説明し対処方法を相談する。
                                以上
**********

■この完成予想図が、現在、行政において手続き中の計画内容をそのまま反映しているのかどうかは、分かりません。可能性としては、昨年末に地元で開催された2回目と3回目の住民説明会で示された完成予想図なのかもしれません。

 しかし、ソーラーパネルの説明資料については、一般家庭の屋根に設置する場合のパネルに関する反射光の動向に関する資料であり、実際に安中ソーラ―合同会社が計画中のメガソーラー事業の場合とは全く異なります。

 資本金1円の安中ソーラー合同会社の実態は依然として判然としません。170億円と言われる事業資金がどのように調達されるのか、資金調達に絡む中国資本の影響はどの程度のものなのか、日刊スポーツはなぜ土地を賃貸ではなく譲渡することにしたのか、メガ―ソーラーの認可が出たあと開発事業者は土地を第三者に転売する恐れはないのか、水害等の災害が周辺や下流域で発生した場合どの程度開発事業者としての責任を問えるのか、など、地元住民の不安や疑問は尽きません。

 これまでの事業者への公開質問状とその回答、および今回の追加資料の受領を元に、当会としても改めて要請事項をまとめたうえで、行政にこのメガソーラー計画に関する意見書を提出していきたいと思います。

 当初の事業者の計画では、平成28年度はじめには事前協議が終わり、個別法の手続が始まるはずでした。事前協議はすでに行政から2回にわたり意見書が、安中ソーラー合同会社に出されているようですが、現在および今後の進捗の見通しについては、地元住民や当会のような隣接地権者(事業者は「隣接」とはみなしていませんが)には情報があきらかにされません。これだけ大規模な計画なのに、住民不在のまま、事業者と行政との間でどんどん進められていくことに不安が募っています。

【ひらく会情報部】
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