どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

カッパのあいさつ

2022年05月04日 | 絵本(日本)

     カッパのあいさつ/高畠那生/長崎出版/2010年

 

 カッパのあいさつは後ろ向き。

 カッパのミドッパとアカッパが、カッパの挨拶をしたときに、頭の皿がゴチン!パリン!と割れてしまいました。(さすがにうしろは見えないようですよ)

 「とりあえず、かわりのさらを のせなくちゃ」という2人の頭に、おねえさんが乗せてくれたのは、コーヒーカップと受け皿。
 「これって、へんなの」と文句を言うミドッパに、「とりあえずだよ、とりあえず」と慰めるアカッパ。

 コーヒーカップを頭に乗せ歩き出した2人は、おすもうさんに、おおきなとりざらと交換され、床屋のおじさんに、カツラと交換され、動物園の飼育員から、アザラシと交換されてしまいます。ところが馬の大群がやってきて、アザラシが にげていき・・。

 かわりに 頭に乗せたのは・・・。

 「とりあえず、とりあえず」といいながら、皿の代わりになるものをさがすミドッパとアカッパ。「とりあえず」は波風を立てない超便利なことば。

 カッパ市場で、かっぱの皿を手に入れたのはよかったのが、あれ! また挨拶して皿が 割れています。このあと繰り返し?

 ナンセンスですが、ちょっと苦しいダジャレの連発。

  お相撲さんが、コーヒーをいただくかわりに、カッパの頭に置くのは、取り皿。

  カツラはサラサラヘアーだから さら

  アザラシも さらっと いうことで

 裏表紙の見返しにも、サラがつくものが!


りんごがたべたいねずみくん

2022年05月03日 | 絵本(日本)

    りんごがたべたいねずみくん/作・なかえよしを 絵・上野紀子/ポプラ社/1975年

 

 ねずみくんが眺めているのは、高い木になったおいしそうなリンゴ。とりくんがやってきて一つ。さるくんがやってきてひとつ。ぞうくんが一つ。きりんくんが一つ。カンガルーが一つ。サイくんがやってきてひとつ。

 残ったリンゴは二つ。そこへアシカくんがやってきました。ねずみくんは、リンゴを手に入れることができるでしょうか。

 「そらを とべたら」「きのぼり できたら」「はなが ながかったら」「くびが ながかったら」「たかく とべたら」「ちからが つよかったら」と、ねずみくんは思います。

 アシカくんも、どれもできません。でもとっておきの方法がありました。それは・・。

 

 1975年発行の「ねずみくん」シリーズの第二作目。

 背景が白で、鉛筆でちょこんと描かれたねずみくん。文章を読まなくても、絵だけで展開がおえて、オチに 「あーそうか!」と納得。

 親子から孫まで親しめるほど前の出版です。