連休前半、テレビでは多くの外国人観光客が押し寄せて来て、京都などでは相変わらずオーバーツーリズムになっているとの話。日本人にとってゴールデンウィークは貴重な春の行楽シーズン。そうでなくとも昔は民族大移動状態だったのだから、なにもこの時期に外国人観光客が来なくとも、と思います。
テレビでは円安が外国人観光客増加の理由としているようですが、とても違和感を感じています。1年前の2023年5月は1$=135円ほどでしたので、10%程度の円安でしかありません。その前年、2022年でも5月は1$=130円ほど。円安が急速に進んだのが2022年3月頃からで、2021年5月だと1$=105~110円ですので、数年前との比較なら3割ほど円安になったと云えそうです。
今回の外国人観光客の多くが、日本での買い物を来日の理由に挙げているようです。かつて日本人も急速な円高の折、海外に買い出しツアーに行った人が多くありましたので、円安が理由の一つになったことは否定できないでしょう。でもそれ以外に全般的に物価が諸外国より安く抑えられてきたことが最大の理由とも云えそうです。その背景には、従来から書いてきたように日本の人件費の安さ。
外国人にとっては、日本の物価は安く感じるでしょうが、日本人にとっては物価の上昇は今後も続くことになるでしょうから、収入が増えない場合は厳しいことになりそうです。また今後1~2年でこれが解消すると云うことも考えにくいようです。
残念ながら、買い物が主目的の外国人観光客が秋田に買い物に来ると云うことは殆どなさそうです。
のち