大阪66人、緊急事態後最多 東大阪のバーでクラスター 「東京後追い」危機感
大阪府は16日、10~90代の男女66人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。60人超は2日連続で、緊急事態宣言解除後の最多を更新した。東大阪市のバーでは客や従業員、濃厚接触者が計20人感染したことが判明。府はクラスター(感染者集団)と認めた。府内の検査で確認された感染者は2192人となった。
府健康医療部の藤井睦子(ふじい・むつこ)部長は「ここまで非常に速いスピードで(感染者数が)上がっており、東京を後追いしている」と危機感を示した。
16日に判明した66人はいずれも無症状か軽症で、34人の感染経路が分からない。緊急事態宣言解除後は感染者の8割ほどが30代以下だったが、16日は66%。代わりに40代以上の割合が増えつつある。府によると中高年は経路不明が多い上に行動や職業に目立った共通点もなく、感染の広がりが心配という。
感染疑いの人に対する検査は過去最多の1133人分実施、陽性者の割合は5・8%だった。
東大阪市のバー関連の20人のうち、12人が7月4日か5日に滞在した従業員と客で、年代は20代8人と50代4人。高知県が感染確認を発表したプロ野球独立リーグ四国アイランドリーグplusの20代男性選手が含まれる。他の8人はバーに滞在した人の濃厚接触者。
感染状況を判断する独自基準「大阪モデル」は5日連続で警戒を示す黄信号が点灯している。8月6日までに重症用のベッドの使用率が70%以上になると非常事態の赤信号となる。16日の使用率は2・7%。
また大阪府大東市立中では14日に生徒、16日に教員の感染が判明した。市教育委員会が対応を検討している。