オミクロン株、国内初の市中感染か…大阪府内3人の感染経路不明
大阪府の吉村洋文知事は22日の新型コロナウイルス対策本部会議で、府内で4人が新たな変異ウイルス「オミクロン株」に感染したことを明らかにした。このうち3人は海外への渡航歴がなく、感染経路も不明といい、吉村知事は「市中感染にあたる」と述べた。国内初の市中感染の可能性があるという。
大阪府の吉村洋文知事は22日の新型コロナウイルス対策本部会議で、府内で4人が新たな変異ウイルス「オミクロン株」に感染したことを明らかにした。このうち3人は海外への渡航歴がなく、感染経路も不明といい、吉村知事は「市中感染にあたる」と述べた。国内初の市中感染の可能性があるという。
島根大や京都大の研究グループは18日、記者会見し、新型コロナウイルスワクチンの開発に着手したと発表した。生体由来の成分を基にしていて、副反応リスクが低い可能性があるという。2025年ごろの実用化を目指す。
グループによると、開発するのは組み換えタンパクワクチンと呼ばれるタイプ。ウイルスが人の細胞に侵入する際の足掛かりとなる突起状のタンパク質の一部を「ヒアルロン酸ナノゲル」と呼ばれる医療添加剤で包んで作る。乾燥させて粉末状にしても十分な効果が保たれるといい、室温流通も視野に入るという。
効果が長期間続くことをマウス実験などで確認。今後、臨床試験(治験)の実施を目指す。島根大の浦野健(うらの・たけし)教授(病態生化学)は「ワクチンの選択肢が広がる」と期待する。
日本医療研究開発機構(AMED)の支援事業に採択された。開発には他に三重大、長崎大、旭化成が参加する。
群馬大付属病院(前橋市)で乳児10人が酸素欠乏症(メトヘモグロビン血症)を起こした原因は、冷暖房用の配管と上水管をつなぐバルブが腐食して、防食剤を含んだ水が上水管に流れ込んだことだった。同大が16日、有識者らで構成される調査委員会の調査結果を発表し、斎藤繁院長は記者会見で「周辺住民や乳児の家族、病院を利用される方々に多大な心労をおかけし申し訳ない」と謝罪した。
防食剤は、さび防止のために冷暖房用の水に投入されていた。酸素欠乏症を引き起こす亜硝酸態窒素などが含まれ、乳児が飲んだミルクに使われた水からは、亜硝酸態窒素が環境基準(1リットルあたり0・04ミリ・グラム)の1万2250倍検出されていた。
病院によると、冷暖房用の配管は、空調水が減った際に上水管から水を補給できるようになっていた。バルブには冷暖房用配管から上水管に水を流さないための装置が付いていたが、経年劣化により、開いた状態になっていた。
病院によると、異常が確認されたのは10月18日。配管から生ぬるい水が出たとの報告があり、この頃にバルブが開き始めたとみられる。読売新聞が入手した病院内の連絡メールによると、翌19日午前にも蛇口からぬるま湯が出ていると報告されたが、「衛生上の問題はないので通常通り使用できる」としていた。だが、夕方に「安全性が確認できるまで飲用を禁止とする」とのメールが流された。ぬるま湯の原因がわからず、病院内が混乱していた様子がうかがえる。乳児2人の顔が青白くなっているのを看護師が確認したのは、19日午後5時頃だった。
病院は対策として冷暖房用配管と上水管を切り離した。防食剤が流れた上水管は、水質を確認したうえで今月16日に給水を再開した。酸素欠乏症を発症した乳児は全員が回復している。