医薬品、防弾チョッキ供与 政府調整、ウクライナ支援
2022年3月4日 (金)配信共同通信社
政府は、ロシアによる侵攻を受けたウクライナに対し、自衛隊が保有する物資を提供する方向で調整に入った。医薬品や防弾チョッキなどを検討している。複数の政府関係者が3日、明らかにした。物資提供を通じ、ウクライナへの連帯を示す狙いがある。
早ければ4日に国家安全保障会議(NSC)の会合を開催し、具体的な支援内容を協議する方向だ。
ウクライナ情勢の緊迫化を受け、欧米各国からは武器供与の動きが相次いでいる。憲法の平和主義や自衛隊法の趣旨に基づき、殺傷能力を持つ兵器ではなく、人道的な観点から医薬品などが適切と判断したとみられる。
海外への防衛装備輸出のルールを定めた「防衛装備移転三原則」を踏まえ、提供が可能な物資がないか検討する。ウクライナまでの輸送方法に関しては今後調整を急ぐ。
岸田文雄首相は3日夜の記者会見で、ウクライナへの援助について「物品などの支援も考えられる。医薬品をはじめ、わが国として支援できるものはある」と言及していた。