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アウベルト・ネポムセーノの交響曲ト短調を聴く

2022-07-30 21:52:58 | 古典~現代音楽ブラジル編
28日神保町に行く用事があったので、
帰りに兵六に寄り、一人カウンターで飲みました。
歴史を感じさせる店の雰囲気に圧倒されながら、
芋焼酎を飲みながら、おいしい兵六あげや、
餃子をつまんで、時間を過ごしました。
一人で来ても居心地のいい居酒屋です。

さて、今回は1864年生まれのブラジルの作曲家、
アウベルト・ネポムセーノが、
1893年に作曲した交響曲ト短調を取り上げる。
ネポムセーノはブラジル北東部で育ち、音楽教育を受け、
その後リオデジャネイロに移り、ヨーロッパに7年間留学した。
帰国後はブラジル音楽の伝統にも目を向け、
指揮者や教育者としても活躍した。
聴いたCDはファビオ・メケッチ指揮、
ミナスジェライス・フィルハーモニー管弦楽団の演奏である。
第一楽章アレグロ・コン・エントゥジアズモは、
情熱的で悲しげな第一主題が弦楽器中心に奏でられて始まる。
もう一つの主題は対照的で明るく生き生きとした旋律である。
二つの主題は展開部で変形されていくが、展開の技法は、
ヨーロッパでの留学の経験が生かされている印象を受ける。
再現部は第一主題から始まり、その後の進行も、
ブラームスなどの影響を感じるが、なかなかいい。
最後はティンパニの音とともに盛り上がり、力強く終わる。

第二楽章アンダンテ・クワジ・アダージョは、
弦楽器中心に抒情的な旋律が奏でられて始まる。
木管楽器が絡み、牧歌的な感じにもなる。
最後は木管楽器の響きになかで穏やかに終わる。
第三楽章スケルツォ-間奏曲-スケルツォは、三部形式である。
弦楽器と木管楽器中心に明るく軽快で舞踏的な旋律で始まる。
金管楽器も加わり盛り上がって終わるがこれが繰り返される。
中間部は短い間奏曲であるが、抒情的な旋律が奏でられる。
このあたりはグリーグなどからの影響を感じる。
冒頭のスケルツォ主題が繰り返され、最後力強く終わる。
第四楽章コン・フォーコは、金管楽器と弦楽器で、
力強いト短調の主題が奏でられて始まる。
木管楽器を中心とした軽快な部分も現れ、
これらが交互に現れるが、ドラマティックに進行し、
ブラームスを思わせるところがあるが、
主題の展開の技法はなかなか聴き応えがある。
コーダは長調になり、壮大な感じになり、
金管楽器が鳴り響き、最後は堂々とした感じで終わる。

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