Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

レヴァイン指揮のグスタフ・マーラーの交響曲第3番ニ短調を聴く

2015-01-04 14:39:21 | グスタフ・マーラーとアルマ・マーラー
昨日はウォーキングを休みました。
今回とりあげるのは、1860年生まれのグスタフ・マーラーの作品。
交響曲第3番ニ短調は、1893年から1896年にかけて作曲された。
今回聴いたCDは、マリリン・ホーンのソプラノ、グレン・エリン児童合唱団、
アドルフ・ハーセスのポストホルン、ジェイムズ・レヴァイン指揮、
シカゴ交響楽団および合唱団の女声メンバーによるものである。
第1楽章「力強く、決然と」は、冒頭ホルンの力強い響きで始まる。
この堂々とした第一主題に続き行進曲風で暗い感じのリズムに乗って、
第二主題、第三主題、第四主題へと続いていく。
レヴァイン盤は金管楽器が思いっきり鳴り響き心地よい。
提示部を経て展開部に入ると、それぞれの主題が展開される。
ここでも軽快なテンポでありながら力強く一気に聴かせる演奏である。
小太鼓の刻むリズムが静まっていく中で展開部が終わり、
ホルンが第一主題を奏することで再現部に入る。
各主題が再び現れて、最後のコーダへと向かっていく。
行進曲風に突き進む中、弦楽器に金管楽器と打楽器が絡んで、
盛り上がりをみせて、一気に聴かせるなかなかいい演奏である。

第2楽章テンポ・ディ・メヌエットは、三部形式による楽章で、
オーボエが奏でる優雅で牧歌的な旋律で始まる。
夢をみているかのような高原の花園を思わせるような音楽である。
夢みるような甘美な音楽がゆったりとしたテンポで展開されていく。
テンポを速めたり、緩めたりの箇所のメリハリがいい。
弦楽器の奏でる甘美な旋律がとても心地いい。
第3楽章コモド・スケルツァンド「急がずに」は、
歌曲「夏の終わり」から旋律を採っている楽章である。
クラリネットの繰り返す音型にピッコロが主旋律を奏でて始まる。
ここでは金管楽器は控えめで、弦楽器の奏でる旋律をうまく生かしている。
ポストホルンの独奏はあっさりとした感じもあるが、悪くない。
木管楽器の動きもよくわかり、ヴァイオリン・ソロも美しく、いい録音である。
最後の終わりに向けての盛り上げ方もいい。

第4楽章「きわめてゆるやかに、神秘的に」は、深遠な感じの歌で、
ニーチェの「おお人間よ、注意せよ、真夜中は何を語ったのか」という歌詞で始まる。
レヴァイン盤はその神秘的で深遠な感じを音楽でうまく生かしている。
歌手の歌をうまく生かしているところも、
オペラ指揮者としてのキャリアが関係している感じがする。
第5楽章「活発な速度で、表出は大胆に」は、
鐘の音をまねた「ビム・バム」という音を少年合唱団が歌って始まる。
とても軽快で弾んで明るい感じである。
第6楽章「ゆるやかに、平静に、感情をこめて」は、
弦楽器が控えめにゆったりとした主題を奏でて始まる。
その主題が繰り返される中、徐々に盛り上がりをみせていく。
レヴァイン盤は最後金管楽器を思い切り鳴らし、
盛り上げていくところが、とてもいい。
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コンドラシン指揮のグスタフ・マーラーの交響曲第7番ホ短調を聴きながら、二俣川から鶴ヶ峰まで歩く

2015-01-03 19:08:23 | グスタフ・マーラーとアルマ・マーラー
昨日は二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
途中聴いたのは、1860年生まれのグスタフ・マーラーの作品。
交響曲第7番ホ短調「夜の歌」は、1904年から1906年にかけて作曲された。
今回聴いたCDは、キリル・コンドラシン指揮、
レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団によるものである。
第一楽章ラングザム、アレグロ・コン・フォーコは、ソナタ形式で書かれ、
重々しい感じの序奏に始まり、金管楽器が活躍する。
主部に入り力強い第一主題と、対照的に甘美な第二主題が提示される。
展開部に入ってそれら主題は展開され、再現部を経て、コーダへと向かう。
コンドラシン盤は軽快なテンポで進んでいき、聴きやすい。
ロマンティックな部分や金管楽器を思い切り鳴らすところは、
今の演奏スタイルとは違うかもしれないが、いいなと思う。
コーダから一気に終わりまで聴かせ力強く終わるところもいい。

第二楽章夜の歌Ⅰ、アレグロ・モデラートは、
豊かなホルンの響きで始まり、木管楽器などが加わり、
ホルンとチェロによる堂々とした主題が行進曲風の歩みの中で奏でられる。
もう一つチェロにより朗々と奏でられる主題も登場する。
途中ではカウベルの音が入りながらも、軽快なテンポで進んでいく。
二つのトリオをはさみ、ある部分では感傷的な部分もみせながら、
幻想的な雰囲気の中、曲は二つの主題を中心に展開されていく。
金管楽器と木管楽器の他の楽器との絡み合いがなかなかいい。
第三楽章スケルツォ、影のようには、三部形式による楽章。
不安さを感じさせるリズムを刻むティンパニの音に乗って、
不気味な旋律をヴァイオリンが奏でて始まる。
感傷的な旋律と不気味な旋律が交互に現れていく。
トリオは対照的でやや明るい旋律が現れ、
再び冒頭の旋律が繰り返され、最後ティンパニの叩く音で終わる。

第四楽章夜の歌Ⅱ、アンダンテ・アモローソは、
ヴァイオリンの甘い旋律に続いて、速いテンポで、
セレナーデ風の音楽を奏でられていく。
コンドラシン盤の特徴はここにあるかと思うのだが、
11分にも満たないこの楽章を終わらせる演奏は、
なかなかないだろうなと思えるのだが、
演奏自体はきびきびして、一気に聴かせる感じでいい。
第五楽章ロンド-フィナーレ、アレグロ・オルディナリオは、
ティンパニの叩くリズムに乗って、ホルンとトランペットが、
力強く勇ましい感じの主題を奏でて始まる。
ここでの演奏時間も16分に満たないのでかなり速い演奏である。
このような快速ともいえるテンポについてきている演奏者もたいしたもので、
乱れるようなところがないところがとても感服するところである。
後半には第一楽章の主題が再現され、第五楽章の主題と絡み合い、
壮大なクライマックスを築いていくところもそっけない感じもするが、
流れるような音楽のテンポは快く聴こえる。
コーダのところで最後まで一気にきかせるところもなかなかいい。
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ジンマン指揮のグスタフ・マーラーの交響曲第4番ト長調を聴きながら、二俣川から鶴ヶ峰まで歩く

2015-01-02 13:10:18 | グスタフ・マーラーとアルマ・マーラー
昨日は二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
思いがけなく横浜でも初雪で、雪が舞う中歩きました。
途中聴いたのは、1860年生まれのグスタフ・マーラーの作品。
交響曲第4番ト長調は1899年から1900年にかけて作曲された。
今回聴いたCDは、リューバ・オルゴナソヴァのソプラノ、
デイヴィッド・ジンマン指揮,チューリヒ・トーンハレ管弦楽団の演奏による。
第1楽章「落ち着いて」は、ソナタ形式で書かれている。
粉雪が舞い散るような風景を感じさせる鈴の音とフルートに導かれ、
ヴァイオリンが甘美な第一主題を奏でて始まる。
そして歌うように朗々とチェロが第二主題を奏でていく。
ジンマン盤は流れるように進んで自然な感じがいい。
展開部を経て、再現部に入り豊かなホルンの響きのあと、
テンポをあげて、最後華々しく終わるところも素晴らしい。

第2楽章「気楽な動きで、急がずに」は、スケルツォ楽章である。
「友ハイン(死神の別名)は演奏する」とあるように、
独奏ヴァイオリンが奏でる旋律は不気味さを与える。
牧歌的である一方で影を伴うヴァイオリン独奏が素晴らしい。
幻想的な感じも受け、演奏もきびきびとした感じでいい。
第3楽章「静かに」は、変奏曲の形式をとった楽章で、
ゆったり始まるこの楽章に現れる二つの主題は美しい。
夢の世界を思わせるような音楽のクライマックスを築く
盛り上がりの部分は、金管楽器が鳴り響き素晴らしく、
最後静寂の中で終わる部分もいい。
第4楽章「非常にのんびりと」は、歌曲付きの楽章である。
ゆったりとしたテンポの中、「地上にはこの天上の音楽と
比較できるようなものはない」という内容の歌詞をソプラノが歌う。
ドラマティックに盛り上がる部分と穏やかで牧歌的な部分の
対照的な部分をうまく使い分けて表現している感じがする。
最後はコントラバスだけが残り静かに終わる。
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ヤンソンス指揮のグスタフ・マーラーの交響曲第8番変ホ長調を聴く

2015-01-01 18:21:18 | グスタフ・マーラーとアルマ・マーラー
昨日はウォーキングを休みました。
今回は1906年から07年にかけて作曲された、
マーラーの交響曲第8番変ホ長調をとりあげる。
今回聴いたCD(実際にはブルーレイ・ディスクで見たが)は、
クリスティーン・ブルワー、カミラ・ニルンド、マリア・エスパダのソプラノ、
ステファニー・ブライスと藤村実穂子のアルト、
ロバート・ディーン・スミスのテノール、トンミ・ハカラのバリトン、
ステファン・コチャンのバス、バイエルン放送合唱団、
ラトビア国立アカデミー合唱団、オランダ放送合唱団、
オランダ国立少年合唱団、オランダ国立児童合唱団、
マリス・ヤンソンス指揮、ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団の演奏による。

第1部「来たれ創造主なる霊よ」は、オルガンの音と合唱により始まる。
堂々とした第一主題のあと、第一ソプラノによって始まる第二主題に続く。
各独唱者による歌と合唱を管弦楽が支えながら壮大な音楽がつくられていく。
提示部が終わると、この二つの主題が変形されていく展開部に入る。
独唱者たちの絡み合うハーモニーと各楽器の旋律の動き、
金管楽器が低音をきかせて支え、合唱が壮大な音楽を作り出していく。
再現部を経て、最後のコーダで金管楽器が活躍し、
堂々とした感じで終わり、なかなかバランスのとれた演奏である。

第2部「ファウストからの終幕の場」は、3つの部分からなる。
最初のポコ・アダージョの部分は神秘的な感じで始まる。
弦楽器と木管楽器によって始まるこの音楽では、
各楽器のアンサンブルの素晴らしさが発揮され、
音楽はドラマティックに展開されていく。
やがて合唱が加わり、児童合唱団とテノール独唱が加わっていく。
第二の部分は、女声合唱が中心となり、ソプラノ独唱も活躍する。
このあたりも独唱者や各楽器のアンサンブルの素晴らしさに感服する。
そして第三の部分はマリアを讃える学者であるテノール独唱で始まる。
その後管弦楽の間奏の部分はハープも活躍し、美しい音楽である。
そしてそのあと続く「神秘の合唱」も宇宙を感じさせ、美しい。
交響曲は神秘的で壮大な部分を感じさせていく。
静かな合唱の部分から、独唱者の歌が絡んで、管弦楽がそれを支えていき、
盛り上がりをみせていく最後の終わり方も素晴らしい。
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