温泉クンの旅日記

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三方五湖

2009-05-10 | ぶらり・フォト・エッセイ
  <三方五湖>

 予想されるGWの高速道路大渋滞を避けるために、金曜の夜から関越道・上信越
道・北陸道を使って明け方に福井の敦賀インターで降りた。ETCの料金は千六百
円、六百円がよくわからないがさすがに格安だ。

 国道を走って、とりあえず三方五湖に向かった。
 三方五湖(みかたごこ) とは福井県の三方上中郡若狭町と三方郡美浜町にまた
がる五つの湖。若狭湾国定公園に属していて、周囲には梅畑が広がる景勝地であ
る。
 昨年も同じころに行ったのだが混みすぎていて途中で断念したのであった。

 三方五湖に近いコンビニで焼きそばパンと豆乳で軽めの朝食。若い店員が電子
レンジの時間設定を間違えたので、パンは手で持てないほど熱い。
 明るいがまだ午前五時だ。レインボーラインの営業が朝七時からなので、二時間
くらい潰さねばならない。

 三方五湖のひとつ、水月湖のほとりで休みをとることにした。
 エンジンを切った。朝の冷気に急速にエンジンが冷えていく。



 聞こえるのは一羽の鶯の囀りだけで、それが止むと、鏡のように広がる湖は恐ろ
しいほどの静けさである。風の音も波の音もなし。まるで深海の底にいるようだ。
これほどの無音状態は珍しい。
 すぐ近くにある虹岳島(こがしま)温泉の宿の泊り客もきっとよく眠れているの
だろう。



 自分の息遣いだけが妙に大きく聞こえる。高速道路で一時間ほど仮眠しただけ
なので眠いのだが、無音の静謐なのにそれが音楽のように耳を満たして眠りづら
い。
 それでもいつか眠りに落ちたようで、ちょうど七時に眼を覚ます。



 梅丈(ばいじょう)岳に続く有料道路のレインボーラインである。料金は千円と
書いてあるが五百円しかとられなかった。早朝割引なのだろうか。



 三方、水月、菅(すが)、日向(ひるが)、久々子(くぐし)の五湖だ。
 三方、水月、菅の三湖は水面が連続し、水月湖と久々子湖は浦見運河で、日向湖
と水月湖は嵯峨隧道でそれぞれ通じている。
 日向湖は海水が入り、ブリやタイを養殖され、サバ、イワシが釣れる。久々子湖
は汽水(半淡水)でボラがとれ、カキを養殖している。
 最深かつ最大の水月湖は湖底から硫化水素が発生し、菅湖とともに汽水だが生物
はほとんどみられない。
 淡水の三方湖は四メートルと浅いが、ウナギ、フナ、ワカサギなどが多く、叩き
網、柴漬など古い漁法を残す。



 展望台に向かうには急斜面をリフトかケーブルで向かわねばならないので、高い
ところが苦手なわたしはパスした。

 この駐車場から見える景色でも充分にきれいである。





 湖は淡水・海水・汽水とそれぞれに違った性質を持ち、また同じ汽水湖でも日本
海に直接つながっている久々子湖と、中ほどにある水月湖、一番奥にある菅湖では
それぞれ海水と淡水の比率が違っているためにそれぞれに違う青色に見える・・・
そうだ。わたしは色彩感覚が繊細ではないのでよくはわからない。



 片隅の小さな藤棚の藤がとてもきれいで、心に残った。





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