<万世の強力ツートップ>
クーポン大好きな友人が食事のクーポン券をもらってくれないかという。一回に使えるクーポンの金額に制限があり、期日までにどうしても一回分くらい余ってしまうそうだ。
喜んでいただくことにした。いずれ旅の土産でお返しするとしよう。
連日こう暑い日が続くと、がくりと食欲が落ちる。
どうしても冷し中華や冷したぬき、ご飯ものでも軽く炒飯やカレーライスですませてしまう。もらった万世のクーポン券で栄養をつけることにしよう。そういえば、この前は別の方から割引券いただいて辛い海老食べて珍しく蕁麻疹になってしまったが、今度はだいじょうぶだろう。
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秋葉原駅近くの万世本店ビルである。
ここにはまったく縁がなかったなあ・・・、初めての訪問だ。神田明神参詣の帰りなどには狙い目なのかもしれない。
かつての万世橋駅がすぐ眼の前である。
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相当前になるが丸の内に勤めていたころ、先輩に万世のラーメン屋に連れていってもらい「パーコー麺」をご馳走になった。
食べながら、万世は実はラーメンよりステーキとか肉料理が本業であること、もともとは秋葉原の電器店だったのが不況のときに飲食業に転向して成功したこと、秋葉原にはビル一棟がすべて万世のレストランで繁盛している、名物に万かつサンドや二万かつサンドなどがあるなど先輩から蘊蓄をたっぷり聞かされたのだった。
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提灯がいっぱいならぶ六階は各階レストランの調理が行われる厨房となっており、エレベーターも客が降りる事ができないようになっている。
通称「肉ビル」では各フロアごとに精肉惣菜店およびラーメン、洋食、焼肉、ステーキレストラン、バー、居酒屋といった多様な業態のレストランに分かれている。
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フロアは上階ほど高級志向になり、一階及び地下はだいた千円くらいの客単価だが、最上階は一万円クラスの客単価設定だそうだ。
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事前に調べて、三階の店に決めていた。そう、喫煙ができて焼酎が置いてあるからである。
リストに名前と喫煙希望を書き、エレベーター前の椅子にかけて待った。
ほどなく呼ばれてかなり広い席に案内された。
ファミレスのようなメニューをざっと見て素早く検討する。芋焼酎は決まりとして、ハンバーグなら酒のつまみになるな、万世のステーキもできれば捨てがたい。おお、このツートップに決めよう。
「すみません、芋焼酎の水割りとツートップステーキをお願いします」
「パンかライスはどちらに?」
セット料金になっているらしい。トン汁も付くようだ、まあ、残せばいいか。
「じゃ、ライスで」
「承知しました。お代わり自由になっていますので」
お代わりなんかしないって、こちらは呑むのが最優先なんだから。
薄めの水割りを啜っていると、料理がやってきた。
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喰いきれるかな、それにライスなんか頼んで失敗かなあ・・・と見た瞬間思う。
ハンバーグから、すこしフォークで切り取って食べる。
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「ん!」
なにこれ、旨い! こんなハンバーグ久しぶり! ライスに手が伸びた。このライスがまた嘘みたいに旨い。米と炊き加減が抜群である。パクパクむしゃむしゃ食べてしまう。
この見た目が貧相なステーキはどうかな。
あ、こっちも旨い! ライスをパクパクむしゃむしゃ。
「すみませーん、あのぉーライスお代わりください!」
水割りぜんぜん呑まずにライス二杯も食べきってしまった。ちょっと酒呑みとしてかなりこっ恥ずかしい。
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水割りのお代わりと、横浜生まれなのでメニューにあったシウマイを追加注文した。
このシウマイも充分合格点であった。
前にも一度こんなことがあったな。ビアホールのメニューにチーズホンデュがあったときだ。あのときも呑むのを一時停止して殆どひとりで食べて、あろうことかパンをお代わりして呆れられてしまったのだった。
満腹で酒はもうここまでが限界、酒呑みには意外な大満足ディナーとなってしまったのであった。
今日は、万世のレストランビルが長年の間繁盛し続けている理由がすこしだけだがわかったような気がする。
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→「神田明神から柳森神社」の記事はこちら
→「シュリンプ発、蕁麻疹エクスプレス」の記事はこちら
クーポン大好きな友人が食事のクーポン券をもらってくれないかという。一回に使えるクーポンの金額に制限があり、期日までにどうしても一回分くらい余ってしまうそうだ。
喜んでいただくことにした。いずれ旅の土産でお返しするとしよう。
連日こう暑い日が続くと、がくりと食欲が落ちる。
どうしても冷し中華や冷したぬき、ご飯ものでも軽く炒飯やカレーライスですませてしまう。もらった万世のクーポン券で栄養をつけることにしよう。そういえば、この前は別の方から割引券いただいて辛い海老食べて珍しく蕁麻疹になってしまったが、今度はだいじょうぶだろう。
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秋葉原駅近くの万世本店ビルである。
ここにはまったく縁がなかったなあ・・・、初めての訪問だ。神田明神参詣の帰りなどには狙い目なのかもしれない。
かつての万世橋駅がすぐ眼の前である。
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相当前になるが丸の内に勤めていたころ、先輩に万世のラーメン屋に連れていってもらい「パーコー麺」をご馳走になった。
食べながら、万世は実はラーメンよりステーキとか肉料理が本業であること、もともとは秋葉原の電器店だったのが不況のときに飲食業に転向して成功したこと、秋葉原にはビル一棟がすべて万世のレストランで繁盛している、名物に万かつサンドや二万かつサンドなどがあるなど先輩から蘊蓄をたっぷり聞かされたのだった。
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提灯がいっぱいならぶ六階は各階レストランの調理が行われる厨房となっており、エレベーターも客が降りる事ができないようになっている。
通称「肉ビル」では各フロアごとに精肉惣菜店およびラーメン、洋食、焼肉、ステーキレストラン、バー、居酒屋といった多様な業態のレストランに分かれている。
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フロアは上階ほど高級志向になり、一階及び地下はだいた千円くらいの客単価だが、最上階は一万円クラスの客単価設定だそうだ。
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事前に調べて、三階の店に決めていた。そう、喫煙ができて焼酎が置いてあるからである。
リストに名前と喫煙希望を書き、エレベーター前の椅子にかけて待った。
ほどなく呼ばれてかなり広い席に案内された。
ファミレスのようなメニューをざっと見て素早く検討する。芋焼酎は決まりとして、ハンバーグなら酒のつまみになるな、万世のステーキもできれば捨てがたい。おお、このツートップに決めよう。
「すみません、芋焼酎の水割りとツートップステーキをお願いします」
「パンかライスはどちらに?」
セット料金になっているらしい。トン汁も付くようだ、まあ、残せばいいか。
「じゃ、ライスで」
「承知しました。お代わり自由になっていますので」
お代わりなんかしないって、こちらは呑むのが最優先なんだから。
薄めの水割りを啜っていると、料理がやってきた。
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喰いきれるかな、それにライスなんか頼んで失敗かなあ・・・と見た瞬間思う。
ハンバーグから、すこしフォークで切り取って食べる。
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「ん!」
なにこれ、旨い! こんなハンバーグ久しぶり! ライスに手が伸びた。このライスがまた嘘みたいに旨い。米と炊き加減が抜群である。パクパクむしゃむしゃ食べてしまう。
この見た目が貧相なステーキはどうかな。
あ、こっちも旨い! ライスをパクパクむしゃむしゃ。
「すみませーん、あのぉーライスお代わりください!」
水割りぜんぜん呑まずにライス二杯も食べきってしまった。ちょっと酒呑みとしてかなりこっ恥ずかしい。
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水割りのお代わりと、横浜生まれなのでメニューにあったシウマイを追加注文した。
このシウマイも充分合格点であった。
前にも一度こんなことがあったな。ビアホールのメニューにチーズホンデュがあったときだ。あのときも呑むのを一時停止して殆どひとりで食べて、あろうことかパンをお代わりして呆れられてしまったのだった。
満腹で酒はもうここまでが限界、酒呑みには意外な大満足ディナーとなってしまったのであった。
今日は、万世のレストランビルが長年の間繁盛し続けている理由がすこしだけだがわかったような気がする。
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→「神田明神から柳森神社」の記事はこちら
→「シュリンプ発、蕁麻疹エクスプレス」の記事はこちら
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