<倉敷 美観地区(2)>
アイビースクエアのほうに足を向ける。
観光客が大勢歩いている道路の真ん中で、思い切りくつろいで寝ている猫がいた。
車がめったに通らないと知っているのだろう。この近所の猫かもしれない。通行人のほうが起こさないように気をつかっているのが面白い。
わたしの旅では、どこかで猫とかかわりあうことが多い。
そういえば、美観地区の入り口あたりの猫屋敷みたいな店にふらふら入って、猫グッズをみながら奥のほうへいったら、そこでも猫をみつけたのだった。
倉敷アイビースクエアは元倉敷代官所があったところである。
このびっしりと蔦に覆われた建物は、現在ホテルとして使われており、割と低料金で泊まることができる。
気づけば、日暮れがすぐそこまでやってきていた。
いったん川沿いまで戻る。
たしか一時期、美観地区では夜になるとライト・アップをしていると、テレビだかラジオだかで聞いたことがあった。
京都のお寺や日本各地でのライト・アップを手がけた世界的な日本人アーティストによるもので、いまもやっているかどうかはわからない。
あともうすこしすれば暗くなってわかるだろうが、待つのは苦手だ。観たいが、すっぱりあきらめよう。
大通りから倉敷駅を目指した。
夕食なしでの宿泊なので、駅近くの飲み屋街で手ごろな居酒屋でもみつけるつもりである。
いかにも地元のひとが集まりそうな店構えの居酒屋をみつけて暖簾をくぐった。まだ開店したばかりだが客は二組ほどはいっていた。長いカウンター席とテーブル席が五つほどの中規模の店だ。
(うん、ここも当たり・・・だな)
旅先で、「意外といい居酒屋」を探すことにかけては、鼻が利くのである。
とりあえず「ままかり」と芋焼酎の水割りを注文した。
焼酎の割りかたもちょうどいい。地元客たちの話をBGMのように聞きながしながら、お代わりを注文し、頭のなかで明日の予定をたてる。
明日の走行距離は七、八百キロだから、なるべく朝早めに出発したい。七時に出るとすれば起床は六時前くらいか。ガソリン補給とトイレ休憩くらいで、ほとんど休みなしでの走行になるだろうから、六時間くらいの睡眠時間は欲しい。
今日の長距離ドライブによる身体の強張りをほぐすためにホテルの温泉・・・倉敷ではあまり期待できないがはいりたい。
と、なると・・・あとまあ二時間くらいは呑める。よし。
なんとなく明日の予定より、酒の制限時間を計算してたみたい。だが、まあいい。九州旅を頭のなかで振りかえりながら呑むとしよう。
ところで、この九州旅ではしばらく食べていないので、夜食はラーメンにしたい。
時間いっぱい痛飲して、お勘定をするときに、このへんに屋台のラーメン屋でもないかと訊いてみると、駅前に屋台ではないがそれらしいのがあるという。
たしかに半屋台風のラーメン屋であった。
半分屋台だから寒いので、熱燗をまず一杯、ラーメンはゆっくりでね、と注文した。
呑みきったところで、熱々のラーメンが運ばれる。もう酒は満タン臨界状態だし、なんともいいタイミングである。
食べ始めたところで、熱燗がまた目の前に置かれた。あれ、頼んだかなあ。
恐る恐る訊くと、店からのサービスですという。サービスとはありがたや。
嬉しくなって呑み始めた、この一杯からの記憶がすべてぶっ飛んだ。
→「倉敷 美観地区(1)」の記事はこちら
→「ミルク」の記事はこちら
アイビースクエアのほうに足を向ける。
観光客が大勢歩いている道路の真ん中で、思い切りくつろいで寝ている猫がいた。
車がめったに通らないと知っているのだろう。この近所の猫かもしれない。通行人のほうが起こさないように気をつかっているのが面白い。
わたしの旅では、どこかで猫とかかわりあうことが多い。
そういえば、美観地区の入り口あたりの猫屋敷みたいな店にふらふら入って、猫グッズをみながら奥のほうへいったら、そこでも猫をみつけたのだった。
倉敷アイビースクエアは元倉敷代官所があったところである。
このびっしりと蔦に覆われた建物は、現在ホテルとして使われており、割と低料金で泊まることができる。
気づけば、日暮れがすぐそこまでやってきていた。
いったん川沿いまで戻る。
たしか一時期、美観地区では夜になるとライト・アップをしていると、テレビだかラジオだかで聞いたことがあった。
京都のお寺や日本各地でのライト・アップを手がけた世界的な日本人アーティストによるもので、いまもやっているかどうかはわからない。
あともうすこしすれば暗くなってわかるだろうが、待つのは苦手だ。観たいが、すっぱりあきらめよう。
大通りから倉敷駅を目指した。
夕食なしでの宿泊なので、駅近くの飲み屋街で手ごろな居酒屋でもみつけるつもりである。
いかにも地元のひとが集まりそうな店構えの居酒屋をみつけて暖簾をくぐった。まだ開店したばかりだが客は二組ほどはいっていた。長いカウンター席とテーブル席が五つほどの中規模の店だ。
(うん、ここも当たり・・・だな)
旅先で、「意外といい居酒屋」を探すことにかけては、鼻が利くのである。
とりあえず「ままかり」と芋焼酎の水割りを注文した。
焼酎の割りかたもちょうどいい。地元客たちの話をBGMのように聞きながしながら、お代わりを注文し、頭のなかで明日の予定をたてる。
明日の走行距離は七、八百キロだから、なるべく朝早めに出発したい。七時に出るとすれば起床は六時前くらいか。ガソリン補給とトイレ休憩くらいで、ほとんど休みなしでの走行になるだろうから、六時間くらいの睡眠時間は欲しい。
今日の長距離ドライブによる身体の強張りをほぐすためにホテルの温泉・・・倉敷ではあまり期待できないがはいりたい。
と、なると・・・あとまあ二時間くらいは呑める。よし。
なんとなく明日の予定より、酒の制限時間を計算してたみたい。だが、まあいい。九州旅を頭のなかで振りかえりながら呑むとしよう。
ところで、この九州旅ではしばらく食べていないので、夜食はラーメンにしたい。
時間いっぱい痛飲して、お勘定をするときに、このへんに屋台のラーメン屋でもないかと訊いてみると、駅前に屋台ではないがそれらしいのがあるという。
たしかに半屋台風のラーメン屋であった。
半分屋台だから寒いので、熱燗をまず一杯、ラーメンはゆっくりでね、と注文した。
呑みきったところで、熱々のラーメンが運ばれる。もう酒は満タン臨界状態だし、なんともいいタイミングである。
食べ始めたところで、熱燗がまた目の前に置かれた。あれ、頼んだかなあ。
恐る恐る訊くと、店からのサービスですという。サービスとはありがたや。
嬉しくなって呑み始めた、この一杯からの記憶がすべてぶっ飛んだ。
→「倉敷 美観地区(1)」の記事はこちら
→「ミルク」の記事はこちら
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます