温泉クンの旅日記

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沼津港をぶらり(4)

2015-02-04 | ぶらり・フォト・エッセイ
  <沼津港をぶらり(4)>

 活きのいい鯵を平らげて、いよいよ桜えびにとりかかる。
 白えびは富山湾の宝石だが、桜えびとしらすが駿河湾の宝石なのだ。いい勝負で決して負けてはいない。




 う、旨い。
 駿河湾の海の味が口の中で広がった。由比で桜えびを生で食べたことがあるが、ご飯と合わせた今回のほうが自分に合っているかもしれない。多めの生姜もとても良く効いている。
 二個目の桜えびを楽しんでいるところに、タイミング良くはたの兜焼きが届く。



 焼き目の具合がなんともいえず丁度いい加減である。パンは焼き色が命というが、きっと魚もそうだろう。大きさも、ベストだ。

 箸だけでなく手も使って身を穿り出す。
 この味・・・そうか、チキンの味に似ている。それも上等な鶏を、薄塩で焼いたような味である。
 はたをむしゃむしゃやっているうちに、にぎりが欲しくなってきた。もう一皿だけ頼むか。

「すいません、この白身魚って書いてあるのはなんですか?」
 にぎりの種類が二百円台から、百円刻みに五段階ほどあり、その値段ごとに白身魚としか書いてないのだ。たぶん、その日仕入れた魚で決まるのだろう。
 店の女性がメモを手に白身魚を読みあげてくれる。三番目か四番目の「ほうぼう」で手を上げて読み上げをストップすると、それを注文した。ほうぼうは刺身でも久しぶりだがにぎりは初めてだ。



 ほうぼうの二貫も、締めにふさわしい逸品であった。サービスの自家製杏仁豆腐もしっかり食べ終えると、混み始めてきたし、入って来た客がみなビールやら冷酒を頼んでいるのも癪に障るし、そろそろ移動の時間としよう。



(なんだ、店の終わる時間が早すぎるなあ・・・)
 店を出て歩きだし、営業時間が書かれた看板をみつけて、いずれ沼津に泊ることがあれば夜にぜひ酒でも呑みながらと考えていたわたしは、思いきりがっかりしてしまった。



 三島広小路の長蛇の列が並ぶ鰻の名店「桜家」の前の路を走り、三島大社手前の右手に入った市営の駐車場に車を入れて、大社まで歩く。



 遅めの「初詣」を済ませると、コンビニで菓子パンを一個と飲み物を買い、中伊豆「オリーブ」に急ぐ。禁酒中なので、やたら食欲旺盛で困る。

 昼どきを遥かに過ぎて誰もいない店内に腰を落ち着けると、ガーリックピラフを注文する。
 さて、まずは一服と思って灰皿を頼むと、昨年九月から全面禁煙にした、吸いたいなら入り口を出たところに灰皿があるという。他に客が誰もいないのだから固いこと言うな、と言いたいがこれも趨勢か。
 お言葉に従って外に出て一服したが、冷たい風が灰皿から煙草の灰を巻きあげ全部きれいにさらっていく。外はかなり寒い。



 ガーリックピラフはあいかわらず旨かったが、食後の珈琲は禁煙なので注文しなかった。
 わたしの「伊豆に行ったら訪れたい店リスト」から、禁煙になった「オリーブ」は大きく順位を落としたのは間違いない。



 →「沼津港をぶらり(1)」の記事はこちら
 →「沼津港をぶらり(2)」の記事はこちら
 →「沼津港をぶらり(3)」の記事はこちら
  →「富山の白えび」の記事はこちら
 →「南部ひっつみ」の記事はこちら
 →「桜家のうな重」の記事はこちら
 →「読んだ本 2012年1月」の記事はこちら

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