温泉クンの旅日記

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温泉津温泉(1) 島根・大田

2009-10-28 | 温泉エッセイ
  <温泉津温泉(1)>


 温泉津温泉・・・「ゆのつおんせん」と読むのだが、これをいきなり読める
ひとは、関東あたりではまずいないと思う。
 日本海の海岸線を分割して走破していたころ、ちょうど山陰あたりを走って
いるときに地図でこの温泉をみつけたがまったくもって読めなかった。



 温泉津には小さいが港があり、戦国時代から江戸時代には石見銀山から掘り出
された石見銀がここから積出されたことから大いに栄えたそうだ。
 港があるからこのあたりでは海鮮系のものが売りになっている。

 昼飯時である。



 町の食堂で、海鮮丼と温かい蕎麦の定食セットを頼んで腹ごしらえをした。
ちょっとだけ醤油が気になるが、美味しかった。蕎麦はまあまあ。

 建て替えたのだろう真新しい温泉津駅の前を通る。





 温泉津温泉の案内図があったので停めて、ざっと頭にいれる。



 温泉津港から山際に沿って続く温泉町には、いかにも時代がかった鄙びた宿が
両側に並ぶ。



 静かな街並みだ。
 まったく歓楽街などの雰囲気はない。
 あのフーテンの寅さんが泊まるような宿ばかりだ。



 宿の玄関からすぐの階段をトントントーンとあがった取っ付きの部屋で、テキ
屋仲間と明るいうちから炬燵で呑み始め、鉢巻に腹巻ドテラを着込んだ赤い顔し
た寅さんが襖をあけて首を出してポンポーンと手を叩いて、仲居の「ハーイ」の
返事に、

「おーい姐さん、熱いのをもう三本ばかり頼むわ。それと御新香かなんか、もう
なんでもいいのでみつくろって持ってきてくれや!」
 階下に大声で注文している・・・などと、いう場面がついつい思い浮かんでし
まう。
 この温泉津は、実際にヒロインは吉永小百合で 「男はつらいよ 寅次郎恋やつ
れ(第13話、1974年公開)」の舞台となったのである。



 この時代がかった温泉街は2004年に温泉街としては初めて国の重要伝統的建造
物群保存地区に選定された。



 また、かっては隆盛を誇った石見銀の輸出港でもあったため、温泉津は国内14
番目の世界文化遺産「石見銀山遺跡とその文化的景観」の登録を受けて、いまや
温泉通だけでなく急に注目を浴びている 。


  ― 続く ー

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