温泉クンの旅日記

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続・養老牛温泉(2) 道東・中標津町

2020-08-09 | 温泉エッセイ
  <続・養老牛温泉(2) 道東・中標津町>

 汗みどろになるまでたっぷり温泉を堪能して、喉が渇き、いったん部屋に戻り水分補給して一服する。

 露天風呂を含めた広い大浴場エリアを、独り占めできたのは、いかにも僥倖であった。
 それはつまり、時間制限で日帰り客が引き上げるのと、宿泊客のチェックインタイムの間の、真空のような時間帯に大浴場をわたしは利用したといえる。
 駐車場にびっしり並んだ車をみて、これはいけませんと覚悟していたが、どうやら日帰り客の車だったようである。日帰り入浴料金六百円で、ここの温泉は老若男女の地元客に大人気。宿泊客の車は宿の玄関に近い場所から駐車するようになっているようだった。

 

(そろそろ、貸切風呂の時間だな・・・)
 宿泊客は貸切風呂を一回だけ無料で利用できる、と聞いてすぐに予約しておいたのである。
 フロントで鍵を受け取り、聞いた場所の方向に進む。
 広いガラス窓がある個室の内湯である。

 

 

 さきほど入った大浴場エリアの印象が強烈に良かっただけに物足りない。四十五分間利用できるのだが、十分ほどで早々に切り上げてしまった。

 えーい、この際だ。
     ♪やってまれ、やってまれ、やってまれやってまれ
 吉幾三が歌う「立佞武多(たちねぷた)」の威勢のいい祭囃子にのって煽るような掛け声がじゃんじゃんと頭を満たしていく。

 オレも極めつけの温泉バカ(あらあら自分で言っちゃったよ)、じゃなかった温泉通である。他の客が到着する前に、新館にある宿泊者専用風呂をも一気呵成に温泉を平らげてしまおう。酒と温泉、どちらを優先するか。どちらも甲乙付けがたいが、わたしは迷わず温泉に「甲」を付けちゃうのだ。

 写真や絵が飾られた廊下を、新館に向けて、猫族のわたしは風のように無音で疾駆した。

 
 
 なぜ無音かというと、この宿ではスリッパは使わず素足で過ごすシステムなのだ。床下に温泉をめぐらせてあり、素足でも暖かい。ただし、浴場の更衣室に入ったときに先客の数を脱いだスリッパで容易に確認できないのが難である。

 まずは内湯だ。なかなかいいが、ちょっと狭い。

 

 

 階段を降りると、こちらも小さな寝湯があった。

 

 そして渓流に面した、半露天の浴槽。

 

 

 新館の最期の締めで内湯にゆっくり入る。どうやら、新館の温泉はわたしにはこれ一回で充分なようだ。

 

 落ち着けそうな広い休憩スペースがあったが、一瞥だけで、急いで部屋に戻ることにした。

 

 なぜかというと、「甲」のメニューを岩盤浴(女性専用)とサウナを除いて一通り済ませたので、つぎは「乙」の番に決まっておる。


  ― 続く ―


   →「続・養老牛温泉(1) 道東・中標津町」の記事はこちら


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