温泉クンの旅日記

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尾道を歩く(1)

2009-07-12 | ぶらり・フォト・エッセイ
  <尾道を歩く(1)>

 尾道には朝の八時前に到着した。

 海沿いに建つ尾道市役所のパーキングに車をいれて歩きはじめる。
 横浜を前日の夕方に出発してから高速のサービスエリアで仮眠を二回しただけ
だが、まだまだ元気一杯である。走行距離は約八百キロ。尾道に寄らずにそのまま
九州までいけばよかったかな、とちらりと思う。

 今回の旅の目標を漠然と九州に決めたのだが、いつものように行きは一気に横浜
から九州、帰りは九州から一気に横浜はさすがにきつい。なにがきついといっても
眼と腰にくるのだ。
 だから今回は往復に中国地方で一泊ずついれることにしたのである。



 尾道駅から国道2号線を渡って繁華街に向けてすこし歩いたところに、林芙美子
の銅像があった。



 わたしは、ほんの小さいころから漫画と本好きの少年であった。
 本らしい本を読んだのは、江戸川乱歩の「二銭銅貨」の作品がはいった厚めの
短編集だったと思う。旧かな使いで、まだ小学生には難しい漢字だらけだったが、
ふりがなが多かったのと内容がドキドキするほど面白かったので一冊を読みきった
覚えがある。



 林芙美子の「放浪記」を読んだのは中学のときくらいだろう。
 読みきったか途中で投げたのかは覚えていないが、いまの旅好きのわたしをみる
と、案外このへんにルーツがあるのかもしれない。

 銅像を過ぎたところから、長い商店街のアーケードが始まる。



 通りの幅はかなり広い。
 朝がはやいので開いている店も人通りも少ない。



 通りの途中に極め付きにレトロな浴場があった。
 現役で営業しているようである。



 リヤカーを改造した魚屋が何台かでている。
 買った魚介類はその場でさばいてくれるようだ。



 商店街の左右には毛細血管のような細い路地が無数にある。



 右に伸びる路地のその先は、海・・・尾道水道だ。



 尾道は山と海に挟まれた狭い街である。
 そういえば、流れる風のなかに汐の香りがかすかにあった。


  ― 続く ―

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