温泉クンの旅日記

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東御、畑の中のイタリアン(1)

2016-04-13 | 食べある記
  <東御、畑の中のイタリアン(1)>

 戸倉から佐久方面に向かって国道十八号を車を走らせていると、上田の手前から混み始めた。
「上田城千本桜まつり」はたしか一週間くらいあとだが、別の「真田丸」系のイベントがあるのか、それとも気の早い花見客連中が押しかけているのかもしれない。
 上田を過ぎると、嘘みたいに道が空いて快調なスピードが戻った。
 ところが東御(とうみ)に入ったところで、また軽い渋滞が始まる。
 今度はなんなんだ。事故か工事だろうか。
 ナビで迂回路を検索しなくてもこの辺りの道路は詳しいので、信号を右折して迂回することにした。高速道路と違い国道には逃げ道が選択できるのがいい。この近くには海野宿やら、何度か泊まった八重原温泉があり、そこはたしか日帰り温泉もやっていた筈だ。



(なんだ、あれは? レストランか)
 イタリアンか・・・温泉で時間潰しもいいが、レストランで早めのランチにしてもいいかもしれない。いつも蕎麦とラーメンばかりでは脳がないし、な。予定していた中軽井沢の「ろぐ亭」はまたにしよう。
 左折したら、そこにイタリアンレストラン「ノンナジーニヤ」があった。覚えにくい名前だがどういう意味なのだろう。



 生垣には名も知らぬ黄色い花が咲いている。



「いらっしゃいませ、ご予約のお客さまですか?」
 ドアを開けると、出迎えた店主の娘っぽい若いお嬢さんが現れて訊く。
「いえ、予約していませんがダメでしょうか」
 少々お待ちください、と云われて入口で待った。
「お待たせしました、どうぞお入りください。遅い時間で予約されているテーブルにご案内しますので」



 ありがたい。入ってみると、なるほど予約のテーブルばかりである。どうやらわたしが今日の口開けの客らしい。灰皿はないがこれはしょうがない。しかし、そんなに東御では人気がある店なのか。
 お洒落で、清潔感のある店内である。



 案内されたのはなかなかいい席である。きっと、天気が良ければ浅間山も見渡せるのだろう。
「ランチは二種類のコースからお選びください」



 ワシは大好きなペンネ・アラビアータが食べたいのだ。と、選り好みが激しいネコの性格なので辛目のスパゲッティが好みだから図々しく「アラカルトはないの?」と一応上目づかいに訊いてみる。

 丁寧に拒絶され、受け入れてくれた恩義もあるのであっさり諦めて運ばれたメニューを子細に点検する。



 メニューの最初に店名の由来が書いてあった。
 八年前の2008年秋、店主の出身地である東御市にレストランをオープンするにあたり、イタリア留学でお世話になったお婆ちゃん(イタリア語でノンナ)の名前「ビリジーニヤ」を組み合わせて店名にしたそうだ。ふーむ、そうだったのか。「ジーニャお婆ちゃん」かと納得する。

 まずは、自家製パンが運ばれてきた。



 オリーブオイルで食べてみると、ふむ、なかなかに旨い。特上とはいかないが、上モノだ。パスタと一緒に食べようとひと口だけで止めておく。

 これは次に運ばれてくるパスタも期待できそうだ。


  ― 続く ―


   →「ろぐ亭のカルビ」の記事はこちら
   →「八重原温泉」の記事はこちら
   →「海野宿(1)」の記事はこちら
   →「海野宿(2)」の記事はこちら
   →「小諸界隈」の記事はこちら

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